【天皇賞・秋】ラブリーデイ最強証明!5歳馬初の年間重賞6勝達成

[ 2015年11月2日 05:30 ]

天皇賞・秋を制したラブリーデイ騎乗の浜中はスタンドの祝福に応える

 歴代最強5歳馬が誕生!!「第152回天皇賞・秋」が1日、東京競馬場で行われた。1番人気のラブリーデイが好位から力強く抜け出して快勝。重賞4連勝で春の宝塚記念に続くG1・2勝目を挙げるとともに、5歳馬としては初の年間重賞6勝を達成した。浜中は今年トップのG1・3勝目。池江師は11年トーセンジョーダンに続く2度目のVとなった。

【レース結果】

 この勢いはもう止まらない。ラブリーデイが堂々の横綱相撲だ。鞍上の浜中は右手に持ったムチをスタンドに向けて振り下ろした。川田の騎乗停止で急きょ回ってきた機会。「プレッシャーもあったし楽しみにもしていた。責任を果たせてホッとした」。率直な心境を口にした。

 好スタートから好位を追走。クラレントが逃げる予想外の展開にも慌てなかった。向正面で行きたがるのをうまくなだめ、手応え十分に直線に向いた。前を行く2頭にあっさり並びかけたが「まだ追っちゃ駄目だぞ」。浜中は自らに言い聞かせた。東京の長い直線。じっくり待ってから追いだすとラブリーはしっかり反応。半馬身の着差以上の強さを見る者に印象づけてゴールに飛び込んだ。

 13年皐月賞以来の騎乗。パドックに向かう前には競馬場を訪れていた川田からアドバイスも受けた。「返し馬のことから細かくアドバイスをもらったし、先生(池江師)とも打ち合わせた通りにレースを運べた。馬が充実していて、闘志や自信がついているなと感じた。グランプリホースの強さを体感した」と目を細めた。

 昨年まで重賞未勝利だったのが今年だけで6勝目。これまで年間重賞6勝以上を挙げた馬は全て3歳か4歳だったが、5歳での急成長。競馬の常識を変えた。池江師は「筋肉の量が増えた。トモ(後肢)が父キングカメハメハのように鋼のような四角い形になってきょう装鞍所で見たら肩にも筋肉が付いた」と肉体面の進化を理由に挙げる。父に似た筋肉質な馬体は夏を越してたくましさを増した。

 次走はジャパンC(29日、東京)。同厩舎で浜中が主戦を務める牝馬2冠のミッキークイーンも出走を予定しておりラブリーの鞍上は未定だが断然の主役となることは間違いない。師は「欧州では今年の日本馬は弱いという話が広まっているらしいので力を示したい」。3歳で引退した父が成し得なかった古馬中距離路線完全制圧へ。ラブリーの挑戦は続く。

 ◆ラブリーデイ 父キングカメハメハ 母ポップコーンジャズ(母の父ダンスインザダーク)牡5歳 栗東・池江厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス  生産 者・北海道安平町ノーザンファーム  戦績 25戦9勝 総獲得賞金6億4755万5000円。

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