【キーンランドC】色付き始めた7歳の大器エポワス

[ 2015年8月26日 05:30 ]

 【東西ドキュメント・札幌=25日】4角の向こうにそびえる藻岩山を背にエポワス(キーンランドC出走予定)が躍動する。9月の声を待たずに色付き始める山並みのように赤褐色の光沢を放つ馬体。

 「穴の開くほど見たって当たらないよ。あんたはヒモを間違えるんだから(笑い)」。双眼鏡を向ける梅崎の背中にきついジョーク。振り返らなくても、誰だか分かる。藤沢和師だった。「準オープンで惜敗していたのが前走はオープン(UHB賞)で勝つんだから大したものだ。ペルーサ(札幌日経オープン勝ち)もそうだが、諦めないで続けていれば、馬は恩返ししてくれるんだよな」

 一度の敗戦には十の敗因がある…。師の伝をもじれば一度の勝利にも十の勝因がある。前走はチークピーシーズ初着用で道中の行きっぷりが一変したが、「馬具以上に外枠で競馬がしやすかった。何より体調がとても良くなっていた」と言う。

 2年もの休養を余儀なくされた脚部不安を乗り越えて、やっと重賞初挑戦。藻岩山のように色付き始めた7歳馬だ。

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2015年8月26日のニュース