勝利の重み知った11カ月ぶりの“1笑”

[ 2015年8月21日 05:30 ]

林幻騎手

 【地方競馬です!!】11カ月ぶりの勝利(18日、川崎)が写真判定の末、同着決着だった林幻騎手(31=船橋・渡辺薫)。「ゴール前の勢いは自分が(前に)出たように思った。なかなか着順が出ず、ぬか喜びかと思ったので勝てて良かった」と胸をなで下ろした。「うれしかった」と話す声からはいつも以上に強い思いが感じられた。それもそのはず、南関でとなると実に1年半ぶりの美酒だった。

 昨年はケガに泣いた。3月に右肩を骨折。復帰後すぐの7月末から門別で3カ月間の期間限定騎乗を行ったが、期間終了直前の10月に左大腿骨を骨折。12年間の騎手生活で初めて長期休養を余儀なくされた。今年2月にようやく復帰。レースに戻り「やはり競馬に乗るのは楽しい。あらためて感じた」と話す。

 ケガ続きの中で得たものもあった。門別での2カ月半、多くの騎乗機会を与えられた。2歳馬に関して学ぶことも多かったという。今年3月には良き伴侶も得た。外食一辺倒だった男の生活はガラリ一変。日々のサポートが大きな支えになっている。長いトンネルを抜け、あらためて知った1勝の重み。またここから一歩ずつ次の勝利を目指す。

 (秋田 麻由子)

続きを表示

2015年8月21日のニュース