【関屋記念】サトノギャラント 余裕残して併入、柴山満足げ

[ 2015年8月13日 05:30 ]

柴山を背に坂路で僚馬サトノプレジデント(左)と併せ追い切るサトノギャラント

 サマーマイルシリーズ第2戦「第50回関屋記念」(16日、新潟)の追い切りが12日、東西トレセンと函館競馬場で行われた。昨年3着の雪辱を期すサトノギャラントは坂路で併入。今年ブレーク中の柴山雄一(37)の手綱で重賞初制覇を目指す。

【関屋記念】

 午前5時、まだ薄暗さの残る美浦坂路。蹄跡のない馬場にサトノギャラントが一番乗りした。先行させた僚馬サトノプレジデント(6歳1000万)を目標にスタート。レースでもコンビを組む柴山を背に、軽快なフットワークで加速していく。ラスト200メートルで馬体が並んでも手応えに余裕を残したまま。パートナーをあおるように併入した。

 「残り1Fで前の馬に併せてくれとの指示。反応も良かったし、最後は楽々という感じ。状態は良さそう」と引き揚げてきた柴山は汗を拭った。今夏は北海道を拠点に騎乗中だが、この日はギャラントのために美浦に戻ってきた。「札幌も暑いけど、美浦は暑さの質が違う。自分の体を慣らす意味でも、追い切りから騎乗してよかった」と笑みを浮かべた。

 ギャラントとは2走前の谷川岳Sからのコンビ。今回と同じ舞台で3F31秒9の剛脚を引き出して差し切った。「硬い馬場の瞬発力勝負が合う。新潟マイルはいいイメージで乗れる」。一方で前走の安田記念は13着。「出遅れてポツンと1頭置かれる形。馬を走る気持ちにさせられなかった。ゲート内で落ち着きがない馬なので、タイミングを気をつけたい」と反省も。

 柴山自身は絶好調。先週日曜の札幌メーン・UHB賞を藤沢和厩舎のエポワスで制し、今年の50勝目。既に昨年の49勝を上回った。関東を代表する名門厩舎の依頼も大幅に増え、今夏の北海道シリーズは藤沢和厩舎の馬で1勝2着6回。「チャンスをたくさんもらったのに2着が多すぎ。何とかしたい」と夏の後半戦に懸ける思いは強い。

 上半期の好成績が認められ、月末に札幌で行われる「ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」の出場切符もゲット。「トップの騎手しか出られない夢の舞台。本当にうれしい」と少年のように目を輝かせた。

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2015年8月13日のニュース