【レパードS】1番人気クロスクリーガー完勝!岩田「良かった」

[ 2015年8月10日 05:30 ]

レースを制したクロスクリーガー(右)

 3歳ダート重賞「第7回レパードS」が9日、新潟競馬場で行われた。1番人気に推されたクロスクリーガーが5番手から早め進出で快勝。JRA重賞は初制覇、兵庫チャンピオンシップに続く重賞2勝目を飾った。

【レース結果】

 1番人気にふさわしい完勝劇。クロスクリーガーが猛暑にも負けず、貫禄の立ち回りだ。どの馬よりも速く、ゲートを出た瞬間「きょうも逃げ?」とファンは確信したはずだ。ところが岩田は内の馬をチラッと見るや、機敏に5番手に下げた。3コーナー手前でエンジン点火。逃げるゴールデンバローズに4コーナーで並びかけ、直線半ばで競り落とす。返す刀でダノンリバティの猛追も3/4馬身差で完封。逃げなくても強い。5月兵庫チャンピオンシップ(交流G2)に続く重賞2勝目は、技巧派クリーガーの新たな一面を示した。

 今夏絶好調の岩田は自身最多のJRA重賞4連勝(騎乗機会)。「きょうは絶対落とせないレース。良かったです」と本音で切り出した。前走・ジャパンダートダービー2着で先を越されたノンコノユメが不在。無敗のダート1800メートル戦で敗北は許されなかった。好騎乗で応えた鞍上は「どこからでも行ける馬だし、あまり行く気はなかった。(実績馬の)ゴールデンバローズが逃げたので怖いと思って…。早めに動いた分、直線は脚が上がったが、やっぱり強い馬です」と笑顔で振り返った。

 庄野師にとっても格別の美酒だ。昨年5月北海道トレーニングセールで自ら視察し、907万円(税込み)で落札された。獲得の決め手は「内緒です」と企業秘密!?だが、3月に急死した父アドマイヤオーラは待望のJRA重賞初V。指揮官は「さすがに前走は走り切って疲れは見えたけど、よく回復してくれた。岩田くんが“どこからでも行ける”と言っていたのでお任せしていた」と猛暑に耐えた愛馬&鞍上を称えた。

 レパードSといえば、トランセンドやホッコータルマエが勝ち上がった出世舞台。当然、秋は同距離のチャンピオンズC(12月6日、中京)などG1が待っている。同師は「始動戦は未定だが、デビューから休みなく走ってきたので休ませます」とご褒美の夏休みに入る。岩田も「馬が良くなっているし、これだけのパフォーマンスを見せてくれている馬。秋は大きいところを目指したい」と“収穫の秋”を約束していた。

 ◆クロスクリーガー 父アドマイヤオーラ 母ビッグクィーン(母の父ブライアンズタイム)牡3歳 栗東・庄野厩舎所属 馬主・辻高史氏 生産者・北海道新冠町北星村田牧場 戦績8戦5勝 総獲得賞金1億2412万5000円(戦績、賞金共に地方含む)。

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