【ラジオNIKKEI賞】遅生まれ豪州産馬キャンベル、V3射程

[ 2015年6月30日 05:30 ]

3連勝を狙うキャンベルジュニアと堀師(右)

 さあ夏競馬本番。今週から福島、中京が開幕する。福島のメーンは3歳重賞「第64回ラジオNIKKEI賞」。注目はこの春大活躍の堀厩舎が送り出す豪州産馬キャンベルジュニア。デビューから2連勝、遅れてきた大物が勢いのままに初の重賞制覇を狙う。

【ラジオNIKKEI賞】

 キャンベルジュニアがデビュー3戦目での重賞Vを目指す。日本と気候が真逆の南半球では、8~12月に多くの馬が生まれる。豪州で生まれたこの馬も日本のサラブレッドたちより数カ月遅い7月27日に生を受けた。そのためクラシック戦線には間に合わなかったが、ここにきてガ然存在感を際立たせている。

 前走・夏木立賞はメンバー2番目の上がり3F34秒6の末脚で差し切り、デビュー2連勝と能力の高さを証明した。母メリトは芝1200メートルの豪G1を勝つなど短距離路線で活躍したが、同馬はここまで2000メートルを2戦。距離の柔軟性も示している。

 1週前追いはWコースでアライドメジャーズ(3歳500万)と併入し、馬なりで5F68秒8~1F13秒0をマーク。気温の上昇を考慮し、無理をしない調整を積んでいる。橋本助手は「使い続けているので状態は平行線」と好調キープの見立てだ。

 所属の堀厩舎は南半球産馬の扱いはお手のもの。豪州産キンシャサノキセキは10年、11年の高松宮記念を連覇するなど重賞7勝。ニュージーランド産のロックドゥカンブはキャンベル同様に2戦2勝で臨んだ07年ラジオNIKKEI賞を制した。

 橋本助手は「遅生まれなので本当に良くなるのはこれから。攻め馬の様子や馬格を見ると、もっと良くなる。そんな中で2つ勝っているのは評価できる」と510キロの雄大な馬体が秘める可能性を感じ取っている。初の重賞挑戦で結果を出していざ秋へ。オーストラリアンドリームが大きく膨らんできた。

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2015年6月30日のニュース