【函館スプリントS】コパノリチャード 併せ馬で貫禄の2馬身先着

[ 2015年6月19日 05:30 ]

G1馬の貫禄!!函館ウッドチップコースで同厩舎のコパノチャールズ(右)に先着したコパノリチャード

 「第22回函館スプリントS」の木曜追いが18日に行われ、函館競馬場ではG1馬コパノリチャードが貫禄の走りを見せた。

 さすがはG1馬。霧雨の舞う函館競馬場で、コパノリチャードが圧倒的な存在感を示した。最終追いはWコースでの併せ馬。コパノチャールズ(3歳未勝利)を、大きく先行させてスタートした。道中の手応えも抜群。向正面で前と1秒以上あった差を、3~4角で一気に縮めて直線へ。内に馬体を併せ、鞍上の藤岡康(レースは武豊)が手綱を押し込むとスピード全開。あっさりと2馬身突き放す貫禄の動きだった。

 動きを見届けた宮師は「ゴールを過ぎてからも追ってもらった。少し息遣いが荒かったが、動きは良かった。先週もある程度やっているのでスイッチが入った印象。追っての反応も良かった」と頼もしそうな笑みを浮かべて愛馬を出迎えた。12日に函館入り。到着当初は環境の変化に戸惑った面も見せたが、今はすっかり函館の水になじんだ。「何より落ち着いているのがいい」と師。堂々と歩く姿にも、G1馬の風格が漂っている。

 タイトルを手にした昨年の高松宮記念以降、白星からは見放されている。それでも近3走は2、6、5着。「そんなに崩れているわけではない」と指揮官は内容を評価する一方で、「G1を勝っている馬だから、常に1着を要求される立場。それは仕方ない」と現状に満足しているわけではない。別定58キロの酷量は重賞4勝の実績の証で覚悟の上。「この重量でも勝っていかないといけない馬」と気を引き締める。

 函館SSにスプリントG1馬が参戦するのは04年サニングデール(6着)以来、11年ぶり。一線級の参戦が少ない競馬場に、武豊騎乗のG1馬が参戦するのは珍しい。地元ファンも心待ちにしている一戦だ。宮師も「枠とか流れとかもあるけど、そこは豊君がうまく乗ってくれるでしょう」と名手に全てを託す。開幕週の大声援も、復権を目指すリチャードにとって、後押しとなるに違いない。

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2015年6月19日のニュース