【天皇賞・春】いまなお成長中!6歳フーラが牝馬の歴史変える

[ 2015年4月29日 05:30 ]

坂路で調整するフーラブライド

 【G1ドキュメント=28日】牝馬に長丁場は向かないのか。グレード制を導入した84年以降、17頭が出走し1頭も掲示板を確保していない。傾向通りなら今年も厳しいが、坂田は妙な胸騒ぎを感じていた。そもそも出走頭数が少なく、該当馬はほとんどが人気薄。たまたまでは?…と。フーラブライドの調教担当・武助手は「牝馬は年齢を重ねると徐々にフレッシュさがなくなって、使っても上積みがなくなる馬が多いんです。若い時だったら、使うと良くなるんですけど」と牝馬の特徴を語った。

 フーラは今年登録している牝馬3頭の中で最年長の6歳。さすがに衰えが…と質問すると、武助手は笑顔で首を横に振った。明らかな晩成タイプだと言う。「血統的なものなのか、この馬はフレッシュさがなくならない。今がピークなのかな、と思ったことが以前に何回かあったんですが、そのまた上があって。どんどん良くなっています」。

 前走・阪神大賞典にもその充実ぶりが表れている。放牧明けで余裕残しの馬体ながら5着。大崩れしなかったのは評価すべきで、使った上積みは大きい。1週前追いに騎乗した酒井は「前走とは全然違う。ようやく本当の力がついてきたのかなと思います。前走でもハミをぐっとかむところがあったので、いかに早く抜けるか。直線が平たんな京都の方が合います」と口ぶりに熱が込もっていた。

 キズナ&ゴールドシップをはじめ強敵が相手。強気とまでは言えないが、手応えを感じている。“牝馬は消し”の歴史を塗り替えるのは、絶頂期に入ったこの馬なのかもしれない。

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2015年4月29日のニュース