【大井・帝王賞】豊ワンダーアキュート雪辱V「格別にうれしい」

[ 2014年6月26日 05:30 ]

コパノリッキー(右)を抑えて帝王賞を制したワンダーアキュート

 14年上半期のダート競馬を締めくくる「第37回帝王賞」が25日、大井競馬場で行われ、3番人気の8歳馬ワンダーアキュートが快勝。鞍上の武豊(45)は05年タイムパラドックス、09年ヴァーミリアン、11年スマートファルコンに続き、同レース最多勝となる4勝目、27年連続となるG1通算101勝目を飾った。G1・3連勝を狙ったコパノリッキーは2着に敗れた。

 やはり千両役者だ。春の砂の総決算。締めくくったのは武豊・ワンダーアキュートだった。外10番枠から抜群のスタートを決め好位へ。内から主張したニホンピロアワーズ、コパノリッキーを行かせて3番手で折り合った。「向正面はマイペース。3角で馬が行きたがるしぐさを見せたので、無理に抑えず勢いをつけて行った。手応えも十分だったし、そのまま押し切れると思った」。直線入り口で先頭に立つと、食い下がるリッキーを2馬身突き放した。

 昨年の帝王賞(3着)からコンビを組み、G1で3度の2着。「何度も悔しい思いをしたから格別にうれしい」。入線後の派手なガッツポーズに喜びが表れていた。自身も昨秋のマイルCS(トーセンラー)以来、G1・101勝目。「100勝から時間が掛かったので本当にうれしいね」

 ワンダーは12年JBCクラシック(川崎)以来のG1・2勝目。この2年、G1で2着5回、3着4回と苦杯をなめ続けた。佐藤正師は「うっぷんを晴らす脚だった。こういう馬場(不良)も合っていた。8歳だけど、まだまだ体が柔らかい」と、厩舎の看板馬の激走に最敬礼。「ひと息入れて秋へ。何とか中央のG1を獲らせたい」。秋はJBCクラシック(11月3日、盛岡)から新設G1チャンピオンズC(12月7日、中京)の初代王者を狙う。7度目の挑戦で大井のG1を制した8歳馬の夢はまだ続く。

 ◆ワンダーアキュート 父カリズマティック 母ワンダーヘリテージ(母の父プレザントタップ)牡8歳 栗東・佐藤正雄厩舎所属 馬主・山本信行氏 生産者・北海道新ひだか町フクダファーム 戦績39戦12勝(南関東12戦3勝) 総獲得賞金7億7465万6000円。

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2014年6月26日のニュース