【ユニコーンS】砂の新星!3番人気レッドアルヴィス重賞初V

[ 2014年6月23日 05:30 ]

2着コーリンベリー(左)を突き放し、ユニコーンSで重賞初制覇を飾ったレッドアルヴィス

 3歳ダート重賞「第19回ユニコーンS」が22日、東京競馬場が行われた。3番人気レッドアルヴィスが重賞初挑戦で初制覇。単勝1・3倍の断然人気アジアエクスプレスは12着と大敗を喫した。

【レース結果】

 堂々たるレッドアルヴィスの完勝劇。3番人気がウソのような横綱相撲だった。ゲートを互角に飛び出すと中団から徐々に進出。4コーナーでは迷わず4頭の一番外へ。馬なりで先頭のコーリンベリーに並びかけた。内にいた人気アジアエクスプレスは既に圏外。初騎乗の蛯名が満を持してゴーサインを出すと、コーリンとの差は開き、決定的な2馬身半差。砂の新星の誕生だ。

 好調・蛯名は今年重賞8勝目。完璧な強さに舌を巻いた。「いや、強かった。一緒に何度か乗って、いいイメージは持っていた。前走(三浦特別4着)はレコード決着の中、前に行った中では頑張っていたから。ただ、今回は強い馬もいたので…。いい内容だった」

 運も味方に変えた。2週前に栗東~東京を往復。この日の東京9R・青梅特別も視野に入れつつ、重賞挑戦には慎重を期した。しかし、18日の最終追いでしっかり追えたことでゴーサイン。19日の出馬投票で賞金900万円の“16分の12”の抽選を突破。運良く、蛯名を迎えることができた。函館出張中の安田師に代わり、帯同した安田翔助手も感心しきり。「ここまでのパフォーマンスを見せてくれるとは。中1週でもこの動きならば大丈夫、と急きょ出走に踏み切ったんです。ジョッキー(蛯名)が最大限に力を発揮してくれた」

 NHKマイルC優勝馬カレンブラックヒルを半兄に持つ良血。父がダートでG1・4勝のゴールドアリュールに代わり、砂適性が目覚めた。「体を使い切れない面がある分、現状はワンターンの東京マイルが合う。力をつければ、1800~2000メートルでも…。中1週に加え目いっぱい(の仕上げ)で挑んだのでジャパンダートダービー(7月9日、大井)は見合わせる」と同助手は指針を示した。今後はノーザンファームしがらきへ放牧。G1は秋以降に目指す戦略だ。

 安田厩舎といえば、ダートG1・4勝、ドバイWC2着のトランセンドが長年厩舎を支えた。偉大な先輩が大目標だ。蛯名が「体がしっかりすれば、もう一段上があると思う」と称賛すれば、同助手は「3歳夏の時点で完成度はトランセンド、成長力はアルヴィスですね。さらに、どれだけ伸びてくれるか」と底知れぬ上昇度に“第2のトランセンド”を期待していた。

 ◆レッドアルヴィス 父ゴールドアリュール 母チャールストンハーバー(母の父グラインドストーン)牡3歳 栗東・安田厩舎所属 馬主・東京ホースレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績8戦3勝 総獲得賞金5406万7000円。

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2014年6月23日のニュース