【天皇賞・春】ゴールドシップ 昨年5着雪辱へ、全てが好回転

[ 2014年4月29日 05:30 ]

ゴールドシップを担当する今浪隆利厩務員

 今週は古馬の頂上決戦「第149回天皇賞・春」(5月4日、京都)。いずれ劣らぬスターホースがそろったが、注目はG1・4勝馬ゴールドシップ。次走でダービー挑戦が明らかとなったレッドリヴェールも担当する今浪隆利厩務員(55)が仕上げ、大一番に向けて元気いっぱいだ。

 27日のフローラS。4番人気ながら快勝したサングレアルの担当者はハープスターも受け持つ山口慶次厩務員だった。腕利きホースマンは、ここ一番できっちり仕上げてくる。ゴールドシップ・今浪厩務員のもう1頭の担当馬は昨年の2歳女王、次走でダービー挑戦が決まったレッドリヴェール。栗東トップクラスの腕を持つことは疑いようがない。「どの馬を担当させてもらうにしても健康管理が第一。とにかく無事であることが大事だね。そうすれば、この2頭は結果を出してくれるから」。その言葉には重みがある。

 この中間、ゴールドシップは健康そのものだ。昨年に続いて春初戦・阪神大賞典を快勝。道中2番手から積極的に動いて3馬身半差。他馬に付け入る隙を一切与えなかった。勝ちっぷりにはG1・4勝馬の貫禄が漂っていた。

 先週23日、CWコースでの1週前追いはアスカクリチャン(7歳オープン)に2馬身先着。6F75秒6(1F12秒6)という圧巻の時計を叩き出した。今浪厩務員はこう語る。「元気が良すぎるくらい。恐ろしいくらい具合がいい。状態に関しては何も言うことがない」

 活力の源になっているのがカイバ食いの良さだ。ハードな稽古をこなしても食欲が落ちることがない。しっかり食べて、しっかり乗る。全てがいい方に回転している。「長丁場を戦うには体力が必要。しっかり食べなきゃ。今は体が増えすぎて困るくらい(苦笑)。追い切っても体が減る心配がないから、しっかりやれる」

 昨年の天皇賞は単勝1・3倍の圧倒的1番人気に支持されながらフェノーメノの5着。「前走を見たら高速決着でも大丈夫。去年より力をつけているしコースは気にしていない」。京都の借りは京都で返す。そのチャンスが巡ってきた。

 ◆今浪 隆利(いまなみ・たかとし)1958年(昭33)9月20日、福岡県出身の55歳。内藤繁春厩舎、中尾正厩舎を経て須貝厩舎へ。厩務員36年目。中尾正厩舎ではシングルロマン(86年京阪杯)、ビッグシンボル(97年万葉S)などを担当。子供は3人、孫が1人。趣味は妻との温泉巡り。

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