開設50周年 岩手に女性騎手誕生

[ 2014年4月4日 05:30 ]

岩手の女性新人騎手・鈴木麻優(提供・NAR)

 【地方競馬です!!】岩手競馬14年度開催が5日、水沢競馬場で開幕する。冬季休催明けの3月開催を終え、13年度の売り上げは221億8700万円。220億円超えは5年ぶり。対前年度比121・5%、計画比101%と好調だった。「絆をむすぶ。夢をつなぐ。」を新スローガンに、開設50周年のシーズンを迎える。

 そんな岩手に明るい話題がもう一つ。女性新人騎手の誕生だ。鈴木麻優(18=伊藤厩舎)は宮城県気仙沼市出身。祖父が漁師で、幼い頃から海で遊んだり、ウニや魚を捕るのが大好きだった。テレビで池添とドリームジャーニーのコンビを見て、さらに岩手の皆川麻由美元騎手(12年1月引退)の活躍を見て、騎手を目指した。

 11年3月11日の大震災で自宅が全壊。土台が残っていたため再建できたが「夢を諦めようと思ったこともある」という。母の勧めで岩手・一関の乗馬クラブへ通い、再び前を向いた。那須での騎手課程2年間の訓練について「何をするにも全てが毎日つらくて…」と振り返った。耐えられた理由を尋ねると「仲間の支え。それに私、次の日になればすぐ忘れるんです」と満面の笑みを浮かべた。

 折れない心を持っている。教官も「技術面など課題は多いが、とにかく真面目で明るい」と評価する。まずは年間200鞍騎乗が目標。注目のデビュー戦は、19日からの第2回水沢開催以降の予定だ。

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