【ドバイデューティF】トウケイヘイロー 武豊「メイダンの芝合う」

[ 2014年3月26日 05:30 ]

武豊が手綱を取ったトウケイヘイローは芝コースで上々の動き

 大挙8頭の日本馬が出走する今年のドバイ国際競走(29日、メイダン)。レースを4日後に控えた25日、ドバイデューティフリーに出走するトウケイヘイロー(牡5=清水久)と、ドバイシーマクラシックに挑戦するデニムアンドルビー(牝4=角居)が最終追い。ともに本番と同じ芝コースで末脚を伸ばし、本番に向けて態勢を整えた。

 トウケイヘイローの馬上には武豊の姿があった。日本からの深夜便で早朝にドバイに到着。空港から競馬場へ駆けつけ、最終追いの手綱を握った。芝コース単走で馬なり。1F12秒5。直線も手綱を動かすことはなかったが、馬が自然とギアを上げ、弾むようなフットワークから好調ぶりが伝わった。

 「ソフトな感じで乗ったが状態はいい。場所に慣れていないせいか道中キョロキョロしていたが、この馬にとってはいい傾向。一生懸命走りすぎるタイプなので、少し用心しているくらいでレースに向かう方がいい」。馬の特徴を知り尽くした鞍上ならではの切り口。ドバイもよく知る名手は続けた。「メイダンの芝は“ねちっこい”ので力がいる。日本なら北海道のイメージ。この馬には合うはず」。昨夏、函館、札幌両記念を連勝したヘイローに適性を感じ取っている。

 「テンションを上げないよう調整。力みのない走りだった」とは清水久師。出発直前の関西空港では貨物機にヘイローを積み込む作業にも立ち会った。「馬と一緒にストール(コンテナ)に乗って運ばれてみたが振動が凄かった。人間の方が驚いたのにヘイローは平然。大したもの」と愛馬を称える。

 競輪にも造詣が深い武豊は「僕が逃げて、ロゴタイプが番手、ジャスタウェイが差し。日本ラインの先頭で頑張る」と冗談めかしたが、自身が希望した挑戦でもある。「相手は強いが、馬がマックスの力を出し切って通用しないと思えば、僕も進言はしなかった」。締めくくりの言葉に熱がこもった。

続きを表示

この記事のフォト

2014年3月26日のニュース