【朝日杯FS】アット言わせるなら…大敗後の今しかない

[ 2012年12月14日 06:00 ]

 【G1ドキュメント=13日】逆襲はあるのか。坂田は京王杯2歳Sで◎を打ったアットウィルが気になっていた。好位追走も追ってから案外の12着。陣営が首をひねる結果だったが、見限るにはまだ早いはず。厩舎へ駆けつけると細見助手は洗い場で作業中。それでも笑顔を見せつつ、質問に応じてくれた。

 「状態は前走よりいい。追い切りに乗った岩田騎手にもいい感触をつかんでもらえたと思う」。率直に「前走の敗因は?」と聞くと「左回りが下手なのかもしれない」。ならば右回りの今回は反撃必至だ。

 陣営は今回、新たな手を打った。坂路からCWコース中心の調教メニューに切り替えた。「前走よりトモ(後肢)に丸みが出てきた。力強さを増した」。即効性があったようだ。

 担当馬のG1出走は同助手にとって初めて。「期待の大きい馬を担当させてもらった。本当にうれしいですね」。アットウィルは昨年の函館2歳Sを制したファインチョイスの全弟。領家師の信頼が厚い証拠だろう。初G1でも気負いや緊張は全くない。坂田が話を聞いている最中、テレビカメラが洗い場に入ったが、人馬ともリラックス。同僚から「(細見も)映ればええやん」と声を掛けられ「僕は大丈夫」と照れ笑いするシーンも。終始、和やかな雰囲気だった。

 「変わるなら今回ですよ」と、不気味なコメントで締めくくった同助手。アットウィルだけに、アット言わせる激走がないかと、坂田は思った。

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2012年12月14日のニュース