【朝日杯FS】ローエン後継馬ゴットフリート 勝負根性抜群

[ 2012年12月14日 06:00 ]

非凡な資質でG1獲りの期待が懸かるゴットフリート

 ゴットフリートが抽選突破との一報を聞いた斎藤師の表情が緩んだ。「出走できればチャンスはあると思っていた。自分の中では“コディーノ級”の馬ですから」。重賞2連勝中の最有力馬とは対照的に、こちらはオープンすら未経験。そんな格下馬にG1獲りの期待をかけるのは、非凡な資質と急激な成長力があるからだ。

 新馬戦では、後に東京スポーツ杯2歳Sで4着に踏ん張ったケンブリッジサンを楽に退けてV。きんもくせい特別では離れた後方8番手から最速の上がり(3F32秒6)で差し切った。「ペースに応じてどこからでも競馬ができる自在性。並んで抜かせまいとする勝負根性。そして強じんな瞬発力。三拍子そろっている」と師。秋の中山新馬戦1着→新潟・きんもくせい特別1着の臨戦過程は、昨年の優勝馬アルフレードと同じ。「必勝ローテです」と笑顔で語った。

 「デビュー前はひ弱で、女の子みたいな体だった。それが放牧を挟んで調教、レースを繰り返すうちに、たくましくなった。一戦ごとに大人になっている」。同師は鮮やかな栗毛の馬体に頼もしげな視線を送った。

 「この馬(父の)ローエングリンそっくりです」。新潟競馬場の装鞍所。きんもくせい特別で他馬に騎乗する勝浦が同師にこう伝えた。ゴットフリートとは、父の名の由来となったワーグナー作のオペラ「ローエングリン」に登場する公国の後継者。非凡な資質の2歳産駒も、後継馬の道を歩むか。

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2012年12月14日のニュース