【ジャパンC】ソレミア東京コースぴったり 仏最強コンビ好感触

[ 2012年11月22日 06:00 ]

ジャパンC制覇へ、ペリエを背に東京芝コースで追い切った凱旋門賞馬ソレミア

 日本の夢を砕いた凱旋門賞馬が、敵地でついにベールを脱いだ。4日後に迫ったジャパンCの最終追い。東京競馬場では欧州5頭の先陣を切り、フランスのソレミアが芝コースで追い切り。単走ながら軽快な走りを披露し、府中の高速ターフへの適性を示した。凱旋門賞で破ったオルフェーヴルとの再戦が待ち遠しい。

【ジャパンC】

 主戦ペリエが騎乗し、初めて東京競馬場の芝を踏みしめた凱旋門賞馬ソレミア。4角から直線に入ってすぐの地点にある入場口からコース入りすると、まずは軽めのキャンター。スタンド前から2角まで流すと、いったん馬を止め、芝1600メートルのスタート地点付近から再び加速。四肢を大きく広げ、回転の速いフットワークでコーナーリングもスムーズだ。直線に入っても鞍上の手綱は抑えられたままだったが、スピードが緩むことはなく、府中名物の長い坂を力強く駆け上がった。計時は7Fから92秒2~78秒2~65秒0~51秒9~38秒4~13秒2。

 「非常にいい感触だった。直線も手応え十分。東京の芝にもよくフィットして、いいギャロップだった」。手綱から得た好感触を満面の笑みで伝えたペリエは、さらに続けた。「内側が荒れて砂の部分が見えているのが分かったから、状態のいい外側を走らせた。レースは別だが、調教でリスクを負う必要はない。フランスでは1頭で調教することがないから、馬も少し戸惑っていたが、特に問題はないよ」。東京で行われたJCに10回騎乗経験がある名手だけに、この時季の芝の状態も熟知した上での最良の選択だった。

 ラフォンパリアス師は「初めての海外遠征で不安もあったが、カイバも食べているし、環境にはすっかり慣れていい状態」と満足の表情。JC参戦を決めた要因の1つを「東京はワナにかかるようなポイントがない、とてもフェアなコース。直線が長いのもソレミアにとって有利」と語った。

 ペリエはソレミアの長所を「勇気があって戦闘意識が強く、行動力が旺盛なところ」とした上で「レースも馬の感覚に従って進めたい。全て(馬に)任せる」とパートナーに全幅の信頼を置く。01年ジャングルポケット、04年ゼンノロブロイとJC2勝を挙げているが「フランスの馬はルグロリュー(87年)以来、20年以上勝っていない。ぜひフランスの馬も強いということを日本のファンに見せたい」と意気込む。欧州競馬界でも屈指の日本びいきとして知られるペリエだが、今回だけは母国の威信とプライドを懸けて、強豪日本勢に立ち向かう。

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