【東京新馬戦】名手も絶賛!ロジヒット ついに初陣へ

[ 2012年11月2日 06:00 ]

岩田のオススメホース・ロジヒットが満を持して登場

 名手がお墨付きを与えた、噂の新馬が登場だ。5回東京開幕で、今週の新馬戦には有力馬が目白押し。注目は春のブリーズアップセールで岩田康誠(38)が乗って絶賛したロジヒット(牝=古賀慎、父ネオユニヴァース)だ。スピード満点の走りで土曜東京6R(芝1400メートル)の初陣に臨む。

 美浦はもう秋色。ケヤキやクリの木は茶褐色に色づき始めた。そんな中、収穫の秋を迎えようとする1頭の2歳牝馬がいる。ロジヒット。4月24日のJRAブリーズアップセールに「ヒットザボードの10」として上場され、74頭中2位、3727万5000円(税込)の高値で落札された。春に花を開き、夏に心身を磨き、そしてターフに姿を見せる秋。収穫のデビューVに向けて力が入る。

 なぜ、高値での落札になったか。名手がお墨付きを与えたからだ。セリの前に実際にダート2Fを走って購買希望者にアピールする騎乗供覧。自ら希望して参加した岩田が騎乗したのが同馬。滑らかな乗り心地と、奥を感じさせるエンジンに、思わず「オーケー!!」「ヒューヒュー!!」と声を上げた。「本気を出さずにこの時計(1F11秒1)。凄い素質。めちゃくちゃ走る。レースでぜひ乗りたい」。名手の絶賛に押されるように、落札価格が高騰した。

 セール後は、千葉県のクリスモルステーブルで調整された。古賀慎師は「走ることは分かっていたので、じっくり調整してきた。素質を生かせる状態になった」と語る。9月16日に満を持して美浦入厩。均整が取れ、気品に満ちた馬体は、春のまま。31日のWコースでの追い切りでは、5F65秒8の好時計を馬なりで叩き出し、パワーを見せつけた。師は「スピードに乗るとフットワークをいっぱいに使って、体を大きく見せる。反応も速いし、追えばいくらでもいいタイムが出そう」と目を細めた。

 予定した日曜東京6Rこそ除外となったが、土曜東京6Rに再投票。岩田は日曜は京都、土曜6Rもワンダフル(加藤征)の先約があり、騎乗はかなわず三浦の手綱となった。春、最大の評価をしてくれた名手に、成長した姿を見せる一戦となりそうだ。

 ▽ブリーズアップセール JRAが05年から主催している競走馬のセリ。日高、宮崎両育成牧場で訓練(一部は生産も)した馬を競馬場のコースで購買者の前で走らせてからセリを開始する。4月下旬に中山(07年は阪神)で開催。

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2012年11月2日のニュース