【オールカマー】悪天候何の!楽々ラクリマ、上々の5F67秒4

[ 2011年9月22日 06:00 ]

<第57回オールカマー追い切り>マイネルラクリマ(左)はダイワファルコン(右)と併せて力強い動きを見せた

 「第57回オールカマー」の最終追いが美浦で行われた。台風15号の接近で悪天候の中、3歳馬マイネルラクリマはWコースで力強い脚さばき。大目標の菊花賞(10月23日、京都)に向け、好発進を飾る態勢は整った。今週の栗東は3日間開催の影響で全休明けの21日は追い切りを行う馬はほとんどいなかった。

 午前6時の開門直後。台風15号による豪雨が一瞬上がり、マイネルラクリマが力強い動きを見せた。Wコースの5F標識で前を行くダイワファルコン(4歳1600万)と4馬身あったが、徐々に差を詰めて直線は内へ。しっかり追われ、馬体を並べたところがゴール。水分をたっぷり含んだ馬場を考えれば、5F67秒4も上々だ。

 ラクリマが引き揚げた30分後は土砂降りに。厩舎に戻り、チェックした上原師は穏やかな表情だ。

 「併せた相手も走る馬だから。上がりの息遣いも悪くないし、嵐になる前にしっかり追えて良かった。放牧先からの帰厩は遅れたが、その分涼しくなって目いっぱい乗り込めた」

 2歳時から重賞路線を歩み、春最後のラジオNIKKEI賞(2着)は2番手から勝ったかのシーン。重賞タイトルはなくても3歳屈指の実力馬だ。「折り合いはつくし距離は延びても問題ない。次に向けてもいい競馬をしてほしい」と同師。現在の賞金2800万円で菊花賞はOKといっても叩き台ではない。

 主戦・松岡は先週土曜後半からの騎乗を見合わせたが、今週の復帰に向け元気な姿を見せた。09年天皇賞・春を制したマイネルキッツと同じチーフベアハートを父に持つラクリマとの再会を心待ちにしている。松岡は「先週は(8月札幌の骨折で)休養中に使っていなかった筋肉が痛くなって…。今週は迷惑はかけません。ラクリマはキッツと同じく持久力を生かすタイプでフットワークも似ている。切れよりしぶとさが武器。チーフベアハートの走る馬ってこんな感じ」と語った。その豊富なスタミナを生かすのに菊は絶好の舞台になる。古馬の大将格アーネストリーと5キロの重量差を生かして、どんな戦いを挑むか?3歳ラクリマの挑戦から目が離せない。

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2011年9月22日のニュース