【朝日杯FS】オースミイージー、音楽でリラックス

[ 2010年12月17日 06:00 ]

“大仕事”に挑むオースミイージー

 【G1ドキュメント・16日】朝日杯FSは07年にゴスホークケンが逃げ切っているように逃げ馬の連対率が高い。ということで菱田は逃げるであろうオースミイージーの取材を進めたのだが、その前に1つだけ不思議…に思うことがある。

 「オースミ」「ナリタ」の冠名は馬主が同じで厩舎によって使い分けている。沖厩舎ではG1馬ナリタトップロードに代表されるように過去全てナリタだが、この馬だけはオースミの冠名である。「なぜか1頭だけね。でも深い意味はないようだけど」と沖師は苦笑いするのみ。
 先代のオーナーである山路秀則氏は昨年の12月22日に死去しており、一周忌法要を先日終えたばかり。オースミイージーが19日のG1で大仕事をやってのければ、先代の命日を目前とした快挙と報じられるに違いない。
 デビューから2連勝で前走の京王杯は7着。成績だけをみれば重賞の壁にぶつかったようにみえるが、実は中間に飛節が腫れるアクシデントがあった。「その頃は馬房でも暴れてスリ傷をつくることが多かった」。そんな暴れん坊にとった対処法が音楽だ。この中間は「にぎやかじゃない曲」を馬房で流してリラックスさせるように努めた。その効果もあって順調に調教を消化できたことが何より大きい。
 コンビを組む渡辺は「中山の急坂は阪神で勝っているので大丈夫。あと1ハロンを辛抱できれば」と距離の克服を願う。この師弟コンビが99年の菊花賞(ナリタトップロード)以来のG1制覇に燃えている。

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2010年12月17日のニュース