【JC】ただ者じゃなかった!英馬コンデュイット

[ 2009年11月27日 06:00 ]

<JC外国馬調教>東京競馬場入りして軽快にキャンターで調整するコンデュイット

 競馬の祭典「第29回ジャパンC」の出走馬が26日確定し、枠順抽選が行われた。久々に来日した大物外国馬コンデュイット(英国)は16番に入った。今年すでにキングジョージ、BCターフと欧米主要G1を制しており、ジャパンC優勝なら1着賞金2億5000万円とは別に、1億3000万円のボーナスも支給されるため、陣営の本気度も満点。同レースは27日、ウインズ新橋、後楽園で午後2時から7時まで金曜発売される。

 競馬発祥の地・英国のスーパーホースが、ついにベールを脱いだ。前日(25日)に検疫を受けていた競馬学校(千葉・白井)から東京競馬場に移動したコンデュイットが26日早朝、決戦の舞台となる芝コースに初めて入った。
 待ち構えた大勢のカメラマンから連続するシャッター音にも驚くこともなく、堂々とコースへ。久しぶりの芝の感触を楽しむように、まずは並脚で半周の脚慣らし。向正面でピッチを上げると、ゴールまで軽快な脚さばきで駆け抜けた。
 「凄くいい状態。調教の動きにも大変満足しています」。手綱を取ったヴァーリー厩務員は笑顔で続けた。「競馬学校にはダートしかなかったが、芝コースを走ってみて馬の感触がグッとよくなった。(直線に)上り坂があることすら感じないほど気分良く走っていた。完ぺきに近い状態」
 近年のジャパンCに参戦した外国馬の中でも指折りの大物だ。昨秋に英クラシック3冠目にあたるセントレジャーに優勝。続いて米国に遠征し米競馬の祭典ブリーダーズカップ(BC)ターフで古馬をあっさりと撃破した。古馬となった今年7月には欧州最高峰G1のキングジョージを制覇。さらに今月7日にはBCターフを昨年に続いて連覇した。欧米G1・4勝の実績は世界中のホースマンに知れ渡っている。
 このレースを最後に引退し、来春からはマイネル軍団の本拠地ビッグレッドファーム(北海道・新冠)で種牡馬入りすることが決まっている。日本のG1に勝つことは、種牡馬としての価値をさらに高めることになるだけに是が非でも欲しいタイトルだ。わずか3週間足らずの間に米国→英国→日本と渡り歩いた強行軍だが、調教の手を緩めていないように本気で勝ちに来たのは間違いない。枠についても「内側が荒れているので、真ん中から外が欲しい」としたが、陣営の希望通り外めの16番と、運も向いてきた。競馬の母国が威信を懸けて送り込む大物刺客。ホームで迎え撃つ日本勢にとって難敵となるのは確実だ。

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2009年11月27日のニュース