【スプリンターズS】藤田「疑ってすんません」

[ 2009年10月4日 16:52 ]

 「よっしゃー!!」。検量室にローレルゲレイロの鞍上・藤田の叫び声が響き渡った。

 逃げたローレルゲレイロは直線で追い込んだビービーガルダンとほぼ同時にゴールイン。「一体どっちが勝った!?」。場内でゴールシーンが繰り返さるたびに起こる大観衆のざわめき。ゴールから10分が経過しても、なかなか電光掲示板に着順が上がらない。昨年の天皇賞・秋を思わせる長い長い審議。ようやく判定が出た。電光掲示板の1着欄に「13」の数字が光った。わずか1センチの差でもぎ取ったタイトルだった。

 高松宮記念を制したが続く安田記念で15着と大敗。前走・セントウルSでも14着と無様に負けた。「追い切りでも信用できなかった」。藤田は、中間の追い切りでもなかなか調子が上がってこなかった相棒に半身半疑だった。

 迎えた本番。「勢いは向こうにあったから、正直負けてると思った」。国内唯一のG1ウィナーとして出走した春の王者が底力を見せた。藤田は「疑ってすんません」と死闘の末に2つ目の称号を得たゲレイロをねぎらった。

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2009年10月4日のニュース