【函館SS】軽量エンゼルの古馬退治!

[ 2009年7月1日 06:00 ]

<函館スプリントS>51キロで再び激走気配漂うグランプリエンゼル

 札幌、福島ではこの夏、初の重賞レースが開催される。札幌メーンは函館スプリントS。13番人気のNHKマイルCで3着に踏ん張り大波乱を演出したグランプリエンゼルが再度、大駆けを狙っている。自慢のスピードを武器に軽量51キロで古馬撃破をもくろむ。

 まだ幼さを残す3歳牝馬グランプリエンゼルが歴戦の古馬に挑戦状を叩きつける。前走のNHKマイルCは初の重賞舞台。タイトルホルダーがズラリと顔をそろえたG1で、オープン特別の橘Sを勝っただけのこの馬は13番人気と、注目を集める存在ではなかった。だが、好位追走からしぶとく末脚を伸ばして3着を確保。複勝は2850円。その名をファンの脳裏に焼き付けた。
 前走後は、すぐに目標をここに設定。三重ホーストレーニングセンターを経由し、北海道・浦河のシュウジディファームに移動して英気を養ってきた。先週末に札幌競馬場入り。「牧場でも乗り込んでもらっているし凄く元気がいい。毛づやもピカピカ」と担当の柿崎助手も笑顔が絶えない。「少しテンションが高いので、レース当日までに落ち着かせるよう調教していきたい」と細心の注意を払ってゲートインに備える。
 先月のCBC賞では、同じ3歳のエイシンタイガーが首差2着に好走。そのタイガーを橘Sでは半馬身差をつけて破っているだけに、陣営の期待が高まるのも当然だ。柿崎助手も「相手が強いのは分かっていますが51キロで出走できるのは魅力」と力が入る。別定戦で上位陣と最大6キロの重量差は、キャリア不足を補って余りある大きなアドバンテージだ。
 札幌芝1200メートルは昨夏、未勝利戦を勝ち上がった舞台。2着に2馬身半差をつける楽勝だった。「ピッチ走法なので、小回りで直線の短いコースは向いていると思う。暑い時季の方が調子がいいし楽しみ」。東京のマイルでも通用したタフな先行力と、重馬場もダートもこなす器用さを兼ね備えるグランプリエンゼル。この夏、少女から短距離女王への階段を一気に駆け上がるかもしれない。

続きを表示

2009年7月1日のニュース