【天皇賞・春】万哲 激流に対応した松岡の好騎乗光った

[ 2009年5月4日 06:00 ]

<天皇賞・春>マイネルキッツでレースを制した鞍上・松岡正海は、舌をペロリと出しNo.1ポーズで歓声に応える大絶叫

 【天皇賞・春の勝因敗因】長距離戦でモノを言うのは騎手の腕。マイネルキッツの第一の勝因は若き勝負師・松岡の好騎乗だ。前半5F60秒2~後半5F59秒0が速かったのに対し、1400~2400メートルの中盤過ぎの5Fが63秒6。松岡は、この緩急の激しい流れに機敏に対応した。

 鍵は2周目向正面。内枠2番を生かし、中団の経済コースで待機していたのを、手綱を押して一気に前団へ。無類のスタミナを信じたロングスパートが奏功した。中距離では勝負どころで置かれるのを察知し、日経賞(2着)から長距離に路線変更した国枝師の手腕も見事。早めの栗東入りで輸送の心配がない分、ビシビシ鍛えてマイナス8キロ。出来も万全だった。勝ち時計3分14秒4も歴代3位タイで決してフロックではない。
 惜しかったのは2着アルナスライン。日経賞で3/4馬身先着し、能力はそん色なかった。明暗を分けたのは微妙な「枠順の差」だ。2番キッツが終始内ピッタリに対し、4番アルナスがキッツより外を通らされたのはやむを得まい。枠が逆なら、結果はどうなっていたか?3着ドリームジャーニーもスムーズに折り合い、G1馬の貫禄を見せた。意外だったのは1番人気アサクサキングス、2番人気スクリーンヒーロー。前哨戦の阪神大賞典が雨中の過酷なレース。本番前に消耗を強いられていたかもしれない。(小田 哲也)

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2009年5月4日のニュース