藤井氏 スカイに通じる母系注目バンガロール飛躍期待

[ 2009年3月3日 07:43 ]

 【藤井正弘の血統トピック】今週の弥生賞には2歳王者セイウンワンダー、いまだ不敗のロジユニヴァースなど6頭の重賞ウイナーがエントリーしてきた。トライアルではもったいないほどの豪華メンバーで、きさらぎ賞勝ちのリーチザクラウンを除く皐月賞候補がほぼ網羅されている感じだ。

 ちなみに“重賞組”の父馬は、グラスワンダー(セイウンワンダー)、ネオユニヴァース(ロジユニヴァース)、マンハッタンカフェ(アントニオバローズ)、バブルガムフェロー(アーリーロブスト)、ステイゴールド(ナカヤマフェスタ)、キングカメハメハ(フィフスペトル)と、すべて異なる。豊富な血統的バリエーションが今年の牡馬クラシック戦線の特徴ともいえるのだが、その裏に昨年、春の2冠を牛耳った種牡馬アグネスタキオンの意外な不振があることは見逃せない。
 牝馬の方は今週のチューリップ賞で“2頭出し”のジェルミナル、ブロードストリートなど、すでに5頭のオープン馬を擁するタキオン第4世代だが、牡馬の方は一枚看板だったホッコータキオンが、アーリントンCの追い切り後に屈腱炎を発症してリタイア。現在稼働しているオープン馬は、先週土曜の500万平場を勝ち上がったバンガロールのみなのである。
 新潟2歳S(3着)以来の休み明けで強い競馬を見せたバンガロールは、母系にダンチヒ血脈を持つ点でディープスカイに通じる血統構成。待望の“孝行息子”出現の可能性なきにしもあらずだが、果たして…。(サラブレッド血統センター)

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2009年3月3日のニュース