辻 確勝の全速S決める!/賞金王シリーズ

[ 2008年12月19日 06:00 ]

 【賞金王シリーズin住之江】3年前の「黄金のヘルメット」が土壇場で輝き始めた。05年に賞金王決定戦を制した辻栄蔵(33=広島)が今年最後のバトルで初優勝を目指す。記念制覇どころか、一般戦の優勝さえない厳しい1年だったが、初日はイン有利な住之江水面で果敢に攻める姿勢を見せ、好スタートを連発。2日目11Rのイン戦を制してV戦線に加わる勢いだ。

 3年前の賞金王決定戦覇者・辻が積極的な走りで見せ場をつくった。初日4、11Rは、ともに好スタートからツケマイへ。2レースともターンが流れて4、2着に終わり「掛かりが浅かった」と振り返ったが、まくり勢に厳しい住之江水面で攻める姿勢は目を引いた。
 仕上がりも悪くない。今節は2連対率25%の低調機とのコンビで、エンジン素性では明らかに見劣っている。しかし「ペラ調整をして、前半より引き波を越える足はマシになった。勝率のないエンジンだけど、ヤバい感じはしない」と機歴以上の仕上がりだ。1号艇で臨む2日目11Rも、インから先マイできれば逃げ切れるパワーがある。あとはスタートを決めるだけだが、それも初日からコンマ02、11と早いスタートを決めており、不安なし。辻も「前半の02は全速で勘通りだった」と自信ありげに語った。予選後半へ向けてリズムアップするためにも、この一戦は確実にイン逃げを決めてくるはずだ。
 初日は連勝、2戦2連対ともにいなかったが、藤丸、松本、平尾が1、3着とポイントをまとめた。この3人はすべて仕上がりが良く、藤丸と平尾はレース足、松本は伸びが上々だ。このほかでは川崎、山崎、山本、作間、田村、吉田拡らも好気配。初日12Rドリーム戦メンバーでは、田中と原田の動きに力強さがあった。対照的に気配が悪かったのは鎌田、笠原、吉田俊。中でもドリーム戦5着の笠原はピット離れから見劣っており、コース取りで苦戦を強いられそうだ。

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2008年12月19日のニュース