夏の主役はオージ様/ラジオNIKKEI賞

[ 2008年7月1日 06:00 ]

夏を迎えて成長著しいタケショウオージ

 今週の福島メーンは、3歳馬によるハンデ重賞「第57回ラジオNIKKEI賞」。今年も魅力たっぷりの上がり馬が参戦してきた。タケショウオージは5月の500万戦で変身を遂げて2連勝中。ようやく本格化した大物クンが、クラシック参戦組を撃破して一気に“夏の3歳王者”を狙う。

 上昇一途の王子が重賞まで突き抜ける。東京開催で500万、そして1000万のエーデルワイスSを連勝したタケショウオージ。昨年の福島新馬戦で大外からショウナンアルバ(今年の共同通信杯V)以下をバッサリ切って捨てた素質馬が、ついに本格化の時を迎えた。
 「精神的にリラックスできるようになった」。国枝師は感慨深げに語る。鮮烈なデビュー戦を評価され、その後も出走のたびに高い支持を受けたが、スタートで後手を踏んでリズムに乗れず、直線で伸びても届かないという歯がゆいレースが続いて6連敗。だが5月、ようやく精神面が素質に追いつき始めた。スタートを決め、勝負どころで好位へと上がって差し切りを決め、500万を突破。続くエーデルワイスSでは後方待機から大外を力強く伸びて完勝。500万でもがいていたのがウソのような迫力だった。
 中間はプール調整も取り入れ、調教パターンも工夫している。「できるだけゆったりさせたいから」と国枝師は精神面の安定に心を砕く。体はできており、今週の追い切りで仕上がると踏んでいる。「十分にチャンスはあるんじゃないかな」。クラシック出走こそかなわなかったが、飛躍の時を迎えた王子。競走馬としての第一歩を刻んだ福島の地で華麗に重賞Vを刻む。

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2008年7月1日のニュース