道営で飛ぶ鳥落とす勢いの種牡馬がいる!

[ 2008年7月1日 06:00 ]

 【藤井正弘の血統トピック】ハート型の流星でデビュー前から話題となっていたホッカイドウ競馬のマサノウイズキッド(牡2=堂山)が、先週25日の旭川でデビュー戦を圧勝した。ダート1000メートル1分1秒9の勝ちタイムは初戦としては出色で、ラストは流して2着に3秒1差。地区重賞はもちろん、全国レベル進出も十分可能と思わせる好内容である。祖母が3冠馬シンボリルドルフの全姉という血統背景も魅力たっぷり。ユキチャンに続く才色兼備?のスター候補生といっていいだろう。

 マサノウイズキッドの登場によって、その父ゴールドヘイローの種牡馬能力にも再び注目が集まっている。初年度産駒がホッカイドウ競馬で続々と勝ち上がった昨年も一部で評判となった種牡馬だが、第2世代の勢いはさらにすさまじく、マサノウイズキッドを含めて早くも7頭のJRA認定新馬勝ち馬を連発。6月27日現在、15頭の出走産駒のうち8頭が9勝を挙げ、総収得賞金1883万円で2歳リーディングのトップを独走しているのである。
 ゴールドヘイローはアグネスフライトらと同期のサンデーサイレンス産駒。脚部不安に泣いた未完の大器だった。同馬を実質的な自家生産用サイヤーとして再生した中村和夫氏(マサノウイズキッドのオーナーは氏の夫人)といえば、ちょうど同じような境遇にあったミルジョージを米国のセリで見いだした立志伝中の大ブリーダーでもある。天才的“相馬師”は、ついに第2のミルジョージを掘り当てたのかもしれない。(血統センター)

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2008年7月1日のニュース