ディープスカイ必勝ローテ/NHKマイルC

[ 2008年5月8日 06:00 ]

四位を背に坂路で追い切られたディープスカイ

 毎日杯優勝のディープスカイも切れ味満点の動き。皐月賞に見向きもせず、NHKマイルCに照準を定めた必勝ローテで挑む。

四肢がしなる音が坂路モニターから聞こえてくるようだ。3週連続で四位を背にしたディープスカイの最終追いは坂路で単走。徐々に四肢の回転を増し、3F目で12秒1とトップスピードに入った。残り1Fで四位がステッキを抜いて刺激。馬もそれに応えてもうひと踏ん張りした。時計は4F51秒8。12秒台を3本並べ、ラストを12秒4でまとめる快調教だった。
 「馬の気分に任せて乗れとの指示。いい調整ができた」。四位の言葉も弾む。前走・毎日杯で初めて手綱を取ったが、その切れ味にすぐほれ込んだ。「フラつく場面があったりとまだ若さを残すが、しまいは非常に切れた。東京は合うと思う。2着に負かした馬(アドマイヤコマンド)も青葉賞で強い勝ち方をした。(その物差しからも)楽しみになった」。後方待機から上がり3F34秒8の切れで、後の青葉賞馬を一蹴。毎日杯の競馬を見ればG1を勝つにふさわしい力を備えていることは明白だ。
 「アーリントンC(3着)と毎日杯を使い、皐月賞をパスしたのは、この一戦を獲るため」。昆師はローテーションの真意を説明した。NHKマイルCを狙う方針を決めたのは、2月の東京500万戦で上がり3F33秒4の末脚を繰り出して2着に食い込んだ一戦を見て。アーリントンCを使って1600メートルのリズムを叩き込み、毎日杯で順調に賞金を上積みした。皐月賞をパスしたのは「昨年、ローレルゲレイロでいろいろ経験した」(同師)ため。直線が短い中山の皐月賞で決め手を出せぬまま敗れ、続くNHKマイルCでは1番人気の支持を受けながら皐月賞の敗戦を引きずるようにピンクカメオの強襲を許した。この苦い経験から、今年は二兎(と)を追うことなく確実に1冠を獲りにいこうと決めた。
 「昨年のゲレイロより1つ上の着順を目指したい」と昆師。その着順とはズバリ1着。策士の深謀遠慮がこの大一番で花開く。

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2008年5月8日のニュース