桜塚やっくん、高速道路で事故死…37歳 コンサートに向かう途中

[ 2013年10月6日 06:00 ]

事故で死亡した桜塚やっくんさん

 女装キャラ“スケバン恐子”で知られるタレントで俳優の桜塚やっくん(37)=本名・斎藤恭央=さんが5日、事故死した。山口県美祢市の中国自動車道で運転していた乗用車が単独事故を起こし、路上に出たところを後続車にはねられた。死因は心臓破裂。所属バンドのメンバーらと熊本県荒尾市で6日に開催されるコンサートに向かう途中だった。

 山口県警によると、5日午後4時50分ごろ、桜塚さんの運転するワゴン車が、中国自動車道下り線で中央分離帯に衝突する単独事故を起こした。別の男性と2人で車を降りた際、ともに後続車にはねられた。

 桜塚さんは搬送された病院で死亡が確認された。死因は心臓破裂だという。もう1人の埼玉県所沢市御幸町、砂守孝多郎さん(55)は即死とみられる。車には5人が乗っており、ほかに男性2人が胸や肩の痛みを訴え病院へ搬送されたが、軽傷だった。

 現場は美祢インターチェンジ(IC)―美祢西IC間の右カーブで片側2車線。当時は雨が降っていたが、速度制限はされていなかった。中国自動車道下り線は午後5時15分から、この区間で通行止めとなった。

 桜塚さんは18歳から劇団で活動を始め、99年にお笑いコンビ「あばれヌンチャク」を結成。その後、ピン芸人となり、お笑い番組「エンタの神様」(日本テレビ系)などで、竹刀を持つセーラー服姿の女装キャラ“スケバン恐子”がブレーク。浜崎あゆみ似のルックスと、客を巻き込むコント、「がっかりだよ!!」の決めぜりふで人気者になった。06年には「ゲキマジムカツク」でCDデビューし、07年にVシネマ「岸和田少年愚連隊・女番哀歌」に出演するなどマルチに活躍。植田浩望の役者名でも活動していた。

 10年7月、女子大生に乱暴したとして準強姦(かん)容疑で書類送検されたが、「自分は無実。容疑を認めていないし、示談したことなど全くない」と主張していた。騒動後は仕事が大幅に減っていた。

 ブログは今月3日付が最後の更新。「ここ最近の事など。」と題し「遠征したり打ち合わせしたり、収録したり、なんだか毎日めまぐるしく動いています」と近況を報告していた。「週末は九州だし、体力残しておかんとね」ともつづっていた。

 所属するバンド「美女♂menZ」は公式ページで「新聞・ニュースの発表通り。今しばらく、安らかに眠ることをお祈りください」とコメントを出した。

 ◆桜塚やっくん 本名斎藤恭央(さいとう・やすお)1976年(昭51)9月24日、神奈川県生まれ。日大芸術学部卒。「笑いの巨人」「エンタの神様」「笑いの金メダル」などのお笑い番組で活躍。09年公開の「鎧 サムライゾンビ」で映画初主演も。10年に女装男性のロックバンド「美女♂menZ」を結成。ボーカルを務めていた。

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2013年10月6日のニュース