ローラ 父が国際手配、詐欺グループ指南役か

[ 2013年6月26日 06:00 ]

父親が国際手配されたローラ

 海外療養費をだまし取ったとして、警視庁組織犯罪対策1課は25日までに、詐欺の疑いで、タレントのローラ(23)の父親でバングラデシュ国籍のジュリップ・エイエスエイ・アル容疑者(53)の逮捕状を取った。「タメ口」のキャラクターで、いまやバラエティー番組やCMに引っ張りだこのローラに起こった突然の騒動。この日は、集まった報道陣の問いかけに無言で立ち去った。

 警視庁組対1課によると、ジュリップ容疑者は昨年8月にバングラデシュに出国しており、警視庁に対し電話で「知らない。はめられた」と説明し、日本に戻るのを拒否している。警視庁は国際刑事警察機構(ICPO)を通じ、国際手配。現地警察に情報提供を求めている。

 逮捕状の容疑は2008年12月~09年1月、知人のバングラデシュ人の調理師、モハマド・アミン・ショリフ容疑者(45)=詐欺容疑で逮捕=がバングラデシュの病院で心臓病の診療を受けたとの虚偽の申請書を東京都世田谷区役所に提出し、海外療養費約87万円をだまし取った疑い。

 ジュリップ容疑者はうち約40万円を受け取ったとみられ、モハマド容疑者は「ジュリップ容疑者から、“もうけ話がある。絶対にばれないから大丈夫”と誘われた」などと供述。同課はジュリップ容疑者が詐欺グループの指南役で、グループ全体で1000万円以上をだまし取ったとみている。

 海外療養費は、国民健康保険や社会保険の被保険者が海外で療養や治療が必要となった場合に支給されるもの。外国籍でも住民票を作成する要件を満たす滞在者であれば、国民健康保険に加入できる。

 ローラは、ジュリップ容疑者と、ロシアと日本のハーフの母の間に生まれ、7歳までバングラデシュで生活していた。双子の兄がおり、その後、両親は離婚。ジュリップ容疑者と再婚相手との間に生まれた双子の異母弟妹もいる。

 ジュリップ容疑者は過去には都内でインドカレーの店などを経営していたとの報道もあり、昨年4月には「ローラの父」としてバラエティー番組にも出演。ローラは「世界一好きな人」と紹介し父に習ったバングラデシュ料理を紹介していた。

 ローラの所属事務所では「報道された事実に関して、本人はまったく把握しておらず、大変ショックを受けている」と説明。その上で「捜査にはできるかぎり協力させていただきます」とコメントした。

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2013年6月26日のニュース