劇団EXILEの青柳翔 “SAMURAI”で世界の賞レース挑む

[ 2013年2月21日 09:26 ]

錦織良成監督を再びタッグを組んだ映画「さぶらひ SAMURAI(仮)」に主演する青柳翔

 「劇団EXILE」の俳優青柳翔(27)が、映画「さぶらひ SAMURAI(仮)」に主演する。伝説の日本刀を持つ侍を描いた時代劇。公開中の主演作「渾身 KON―SHIN」の錦織良成監督(51)と再びタッグを組む。モントリオール世界映画祭で高く評価された「渾身」で確かな手応えを得た2人が、侍を描く映画で賞レースに挑む。

 「さぶらひ…」は島根・出雲が舞台。同地に伝わる高度な製鉄技術「たたら製鉄」で作られた玉鋼を用いた伝説の日本刀と、侍を描く時代劇。さびない剣はいつの時代も権力者の争いの種で、青柳は刀を手に入れようとする若き侍を演じる。公開時期は未定だが、今秋クランクインし、来年春に完成予定。

 錦織監督はローカル電車の運転士を描いた映画「RAILWAYS」(10年)など、地元・島根を題材とした作品で知られる。その最新作が「渾身」。隠岐に伝わる古典相撲を通じて、家族や島民の絆を描いた。力士を演じた青柳は、現地へ住み着いて連日稽古に励んだ。錦織監督は「相撲をとるという普段はない設定と、朴とつとした島の若者を見事に演じてくれた」と演技にほれ込んだ。

 青柳は09年に劇団EXILE入りした、1メートル83の長身のイケメン。11年に不良高校生を描いた人気漫画をドラマ化した「ろくでなしBLUES」(日本テレビ)に主演し、若手の注目株に成長。以後は連続ドラマに引っ張りだこで、今夏には主演映画「サンゴレンジャー」が公開。男クサい役どころが似合う、武骨なイメージの俳優だ。

 「渾身」は昨年9月、モントリオール世界映画祭に正式招待され上映。映画祭の創始者で最高責任者のセルジュ・ロジーク氏が気に入り、青柳を「黒澤明映画の三船敏郎のようだ」と絶賛。主演女優賞のプレゼンターに青柳が急きょ起用されるなど、現地で大きく評価された。青柳、錦織監督ともに「次は海外の賞レース」と意欲十分だ。

 錦織監督は「彼の目の奥の力強さやたたずまい、立ち姿を見ているうちに侍の姿を想像し、温めていた北前船と刀をテーマにした時代劇に挑戦したくなった」という。青柳は「錦織監督とまた映画を作れて光栄です。日本が誇る文化を皆さんにお届けできることがうれしい。全身全霊で頑張りたい」と意気込んでいる。

 ◆青柳 翔(あおやぎ・しょう)本名は「あおやなぎ」。1985年(昭60)4月12日、北海道生まれ。06年にEXILEの新ボーカルを決めるオーディションを受け、所属事務所の目に留まる。09年に舞台「あたっくNo・1」でデビュー。趣味は釣り、読書、映画観賞。1メートル83、71キロ。血液型A。

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