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亀田パパぶち上げた!ベガス防衛戦や

[ 2009年11月30日 06:00 ]

2階級制覇を達成し、父・史郎さん(右)と抱き合う亀田興毅

 【WBC世界フライ級タイトルマッチ】誰よりもこの日を待ちわびていた。2階級制覇を達成した興毅の父・史郎氏(44)は、関係者に何度も制止を受けながらもリングサイドに近づいて大きな声援を送った。開始早々から「ガードの間を狙え」「アッパーや」と禁止されているアドバイスを送る場面も見られた。勝利が決まると涙で目を真っ赤にし「よくやった」と、リングを下りた新王者とがっちり抱き合った。

 「興毅、おめでとう。2階級制覇は凄いことやけど通過点。これからが勝負や」。07年10月11日、次男・大毅(20)が王者・内藤に判定負け。あげく反則騒動で史郎氏にはセコンドライセンス無期限停止処分が科された。大一番でのセコンド復帰はかなわなかったが視線は早くも来年に向けられている。

 「本当の敵は海外にいる。ラスベガスや。2階級制覇は、海外に名前を売るためのステップ」。すでに米国のプロモーターと接触。興毅が米ラスベガスで防衛戦を行う計画が進行中だ。新年早々にも計画される大毅とWBA世界フライ級王者デンカオセーン(タイ)の再戦で、兄弟世界王者となれば現地でそろって防衛戦を行う青写真もある。
 内藤戦は長男による弟の敵討ちの側面もあったが「ただベルトがあって世間が注目しただけ。今の興毅なら勝つのは当然やし、相手よりプレッシャーとの戦いやった」と眼中になかったことを強調した。

 亀田家に初の世界王座をもたらした06年8月、興毅のランダエタ(ベネズエラ)戦。2階級制覇を見据えて本来のフライ級から1階級下のライトフライ級に下げた。だが、計量直前になって興毅の体に異変が起こった。汗が全く出ず体重が落ちない。健康ランドにある高温の岩盤浴室と休憩室の往復が深夜まで続いた。「なじみの店員は何時までいてもらっても構いませんと言ってくれたけど、ぐったりした興毅を見てられんかった」と史郎氏。困難を乗り越えたからこそ報われる夢がある。父子鷹はまだまだ野望を追い続ける。

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2009年11月30日のニュース