中畑清氏 巨人逆襲へ阿部監督のお眼鏡にかなう捕手は誰だ

[ 2024年1月9日 05:30 ]

巨人・阿部監督
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 【キヨシスタイル】1月6日、古希を迎えました。70歳です。自分の中で現場復帰にはひとつの区切りと思っていたけど、チャンスがないまま、この年になった。でも、まだ元気。体が動く限りは期待を持ちながら頑張っていきたいね。

 というわけで、古希1発目のキヨシスタイルは、OB会長としての思いも込めてジャイアンツの話からスタートしたい。2年連続Bクラスに沈んだチームを阿部慎之助新監督がどう立て直すか。
 一番の課題は昨季リーグ5位のチーム防御率3・39と苦しんだ投手陣。このオフは積極的に補強へ動いたね。

 ウォーカーとの交換でソフトバンクから高橋礼と泉圭輔の2人、金銭トレードでオリックスから近藤大亮を獲得。現役ドラフトでは阪神の2017年ドラフト1位・馬場皐輔を獲ってさ。そうそう阪神を自由契約になったケラーも獲ったんだよね。

 ドラフトでも1位の西舘勇陽(中大)、2位の森田駿哉(Honda鈴鹿)、5位の又木鉄平(日本生命)と即戦力の期待を集める投手を3人指名した。駒としてはかなりそろってきたよね。

 その戦力をどう組み立てるか。去年は大勢が故障で戦列を離れたのが痛かった。抑え不在でリリーフ陣がガタガタになったからね。大勢の復活が一番だけど、そうならなかった場合にどうするか。

 それと同じくらい重要なのが、誰を正捕手にするかだと思っている。現時点では、打てるという点で大城卓が一歩リードしている。背番号24の後輩。頑張ってほしいよ。でも、リード、キャッチングはどうか。球団史上初となる捕手出身監督の信頼は、まだ得られていないように感じる。

 捕手は扇の要。グラウンドの監督代行と言われている。コロコロ代えちゃいけないポジションだ。阿部監督のお眼鏡にかなう捕手は誰か。大城卓か、岸田か、あるいは新しい捕手か…。キャンプ、オープン戦を通じて絞り込んでもらいたい。

 3月29日からの開幕3連戦は、東京ドームに去年“アレのアレ”をした阪神を迎え撃つ。昨季6勝18敗1分けとこっぴどくやられた相手。今季を占う意味で大きな戦いになる。その初戦、開幕マウンドに立つ戸郷の第1球を誰が受けるか、楽しみにしたい。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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