広島・栗林が練習試合で1回零封 CSへ万全アピール「緊張を力に変えられるように」

[ 2023年10月9日 05:30 ]

練習試合   広島2─0伯和ビクトリーズ ( 2023年10月8日    マツダ )

広島・栗林
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 広島は8日、マツダスタジアムで社会人の伯和ビクトリーズと練習試合を行った。勝利の方程式を担う矢崎拓也投手(28)、島内颯太郎投手(26)、栗林良吏投手(27)がそれぞれ1回を無失点に抑え、14日からのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(S)へ順調な調整をアピール。新井貴浩監督(46)が信頼するブルペン陣がフル回転し、短期決戦でも輝く。

 守護神・栗林は9月30日の阪神戦以来、8日ぶりのマウンドに上がった。2―0の9回に登板。簡単に2死を奪った後、二塁打を打たれたが、後続を抑えて1回無失点。最速150キロ直球を軸にフォーク、カーブなどを交えて19球を投げた。

 「自分の中で内角に投げたいのが一番(のテーマ)だった。投げ切れなかったところもありますけど、フォークに関しては三振を取れたり、低めにいっていたので良かった」

 久々の実戦は社会人が相手とはいえ、CSを想定した強気の攻めを意識。「本番と思ってやっていた」と言い、まずまずの手応えを口にした。矢崎、島内に続く勝ちパターン継投の盤石リハに、新井監督も「何も問題ない」とうなずいた。

 今季は開幕からの不調や、右内転筋筋挫傷での離脱など紆余(うよ)曲折がありながらも、自己最多の55試合に登板して15ホールド、18セーブと救援陣を支えた。そんな右腕もCSはプロ3年目で初体験。「いつも通り試合に入っていけたら」と自然体を心がける。

 社会人のトヨタ自動車に在籍した19~20年には都市対抗、日本選手権などのトーナメント戦を経験した。21年の東京五輪では侍ジャパンの守護神を務め、胴上げ投手に。過去の経験を糧に、独特の緊張感も味方につける。

 「社会人の一発勝負も経験させてもらったし、東京五輪の負けたら終わり、というのも経験させてもらった。そこは強みにしたい。緊張をしたくないというより、緊張を力に変えられるように」

 CS突破からの下克上へ、背番号20の存在は頼もしい。(長谷川 凡記)

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