ソフトB・中村晃が帰ってくる　23日オリ戦出場にも意欲　CS争い正念場フルメンバーだ

ティー打撃をする中村晃（撮影・岡田　丈靖）
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　体調不良のため「特例2023」で出場選手登録から外れているソフトバンク・中村晃外野手（33）が22日、復帰へ向けて本拠地・ペイペイドームで調整を行った。ノックやフリー打撃などを行い、23日のオリックス戦出場にも意欲を見せた。チームは3位で24日からは1ゲーム差の2位・ロッテと今季は2勝8敗1分けと苦手にするZOZOマリンで2連戦。勝負どころで9月打率・378と好調だったベテランが戻ってくる。

　うなり声を上げながら一心不乱に振り込んだ。斎藤学投手コーチらが打撃投手を買って出たフリー打撃。中村晃は力強いスイングでなまってしまった体に活を入れた。さすがにブランクがあり「160キロぐらいに感じました」と話したが、表情は明るい。森ヘッドコーチがノッカー役を務めたノックでは一塁の守備をこなし、「大丈夫です」と23日のオリックス戦からの復帰にゴーサインを出した。

　体調不良を訴えたのは日本ハム戦に備えて札幌へ移動した15日だった。高熱、せきなどの症状があり、翌16日に「特例2023」で登録抹消され、6試合欠場した。「札幌から帰って来た時には熱は下がってた。できることはやろう」と平熱に戻るとすぐに立ち上げて、この日は1時間ほど汗を流し、復帰目前まで来た。

　藤本監督は21日のロッテ戦後「あさって（23日）から合流する。すぐ入れると思う。試合勘がどうかというところはあるが、そんなことは言ってられない」と話していた。調整を見守った森ヘッドコーチは「もう（残り）11試合、待ったなし。悠長なことは言ってられない。帰って来られるなら帰って来て頑張ってもらいたい。打つ以外での貢献もある。帰って来てくれたら安心するし、チームが引き締まる」と波及効果にも期待を寄せた。

　9月は11試合に出場し、打率・378と好調だった。マルチ安打4試合、無安打はわずか1試合と打線を支えていただけに離脱は痛手となった。不在だった6試合でチームは2勝4敗と負け越し。中村晃は「抜けてしまって申し訳なかった。しっかり結果を出せるように頑張りたい」と挽回を期して話した。

　24日から2連戦を行う2位・ロッテとは1ゲーム差。2ゲーム差の4位・楽天とは3試合を残している。頼りになるベテランは「今年やってきたことをしっかりと出せれば」とCS争いの正念場で力を出し切ると誓った。（森　寛一）