ソフトB4連敗ついに借金生活 藤本監督低迷打開へ野村勇、生海の1軍昇格を明言

[ 2023年8月28日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク1―7楽天 ( 2023年8月27日    楽天モバイル )

<楽・ソ17>ベンチの藤本監督(撮影・村上 大輔)
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 ホロ苦いプロ初先発となった。ソフトバンクのドラフト5位左腕・松本晴投手(22)が、27日の楽天戦で先発デビューを果たしたものの3回1/3を7安打5失点で降板。期待に応えられずプロ初黒星を喫し「次は頑張りたい」と雪辱を誓った。チームは4連敗で藤本政権2年目にして初の借金生活に突入。直接対決3連敗で4位・楽天が2差に迫り、Bクラス転落の危機も迫ってきた。

 巡ってきたチャンスをつかめなかった。プロ初先発のルーキー左腕・松本晴は3回1/3を投げて7安打5失点でプロ初黒星。「無駄な四球や出してはいけないバッターを出してリズムの悪い投球になってしまった。粘らなければいけない場面で粘れなかった」と悔やんだ。

 2回に岡島の左前適時打、小深田の内野安打で2点の先制を許した。1―2の4回には小深田の右前適時打など3連打を浴び追加点を奪われ降板。7安打のうち5安打は左打者からで「左打者への変化球が甘くなった」と振り返った。

 東浜、大関のファーム再調整で回ってきたアピール機会で結果を出せなかったが、斉藤和コーチは「一つ一つのボールは凄くいいと思う」と評価した。スピンの利いた直球、スライダーに加え、2軍でスプリットの習得に取り組んだ。「次はもっといい投球ができるように」と雪辱を誓った。

 最大15の貯金があったチームはついに借金生活へと突入した。拙攻、拙守で大敗を喫して今季4度目となる4連敗。藤本監督は就任2年目で初の借金を背負うことになった。攻撃は計11残塁。守備では7回にダブルエラーが出た。1死一塁でフランコの当たりを左翼手・近藤が後逸。さらに中継に入った三森が三塁へ悪送球し、打者走者・フランコの生還まで許した。

 チャンスで打っていたら、しっかり守っていれば…。勝負の世界で「たら」「れば」は禁句だが、12連敗を喫して以降の戦いぶりには、それらの言葉がつきまとう。藤本監督は低迷からの打開策として野村勇、生海の1軍昇格を明言し、森ヘッドコーチは大幅な打順の入れ替えの可能性を言及した。

 「もう切り替えるしかない。残りは32試合しかないんやから」と藤本監督。4位・楽天に同一カード3連敗でゲーム差は2に縮まった。このカードは今季残り8試合ある。ここで立て直しができなければ、3位の座も危うい状況に追い込まれた。(森 寛一)

 《2年ぶり借金生活》○…ソフトバンクが4連敗し、今季成績が54勝55敗2分けで借金1となった。同球団の借金生活は、工藤公康前監督が指揮した21年シーズン終了時の60勝62敗21分け以来2年ぶり。同年は5年連続日本一を目指したが、4位で終了。シーズン負け越しは08年以来、13年ぶりだった。

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