大谷の二塁打口火に5点差追いつくも…エンゼルス救援陣また背信で「最もクレージーな」競り負け

[ 2023年4月26日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス10-11アスレチックス ( 2023年4月24日    アナハイム )

<エンゼルス・アスレチックス>初回、頭部付近のボールを避ける大谷(撮影・会津 智海)
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 もう「なおエ」は勘弁だ…。エンゼルスは24日(日本時間25日)、アスレチックス戦で最大6点差を逆転したが、延長10回タイブレークの末、10―11で競り負けた。5点を追う6回は大谷翔平投手(28)の右翼線二塁打を口火に5得点で同点とするなど打線が奮闘も、救援陣が振るわず今季9度目の逆転負け。11勝12敗で借金1となり、このままふがいない試合が続けば、今オフの去就が注目される大谷の残留は厳しい状況に追い込まれる。

 試合後のクラブハウスは静まりかえっていた。延長10回タイブレークの末に敗戦。今季9度目の逆転負けに、フィル・ネビン監督の「残念だが、選手たちには自信を持っている」という言葉もむなしく響くだけだった。

 先発左腕のスアレスが球団史上3人目の1試合5被弾の不名誉な記録で、5回までに7失点。「フラストレーションがたまった」と5回7失点KOにうなだれたが、打線は諦めなかった。2―7の6回。大谷が、無死一塁から一塁強襲の打球が右翼線を転々とする二塁打を放ち、チャンスメーク。5安打に2四球を絡め一気に5得点で同点とし、7回には勝ち越した。

 だが8―7の9回1死満塁からバリアが四球押し出しで同点。結局延長戦で敗れた。得失点差メジャーワーストのマイナス3桁の102(86得点、188失点)で、5勝18敗と歴史的弱さが話題のア軍相手の敗戦。スポーツサイト「ジ・アスレチック」のエ軍担当のサム・ブラム記者はツイッターで「It was,yet again,a clusterf××k of baseball game(またもやとんでもなくめちゃくちゃな試合)」と糾弾。大リーグ公式サイトのブレント・マグワイア記者も「最近の記憶の中で最もクレージーなエ軍の試合の一つ」と酷評した。

 17連戦の11試合目でエステベスとキハダの両セットアッパーが休養日だったのも痛かったが、チームのセーブ機会失敗は両リーグワーストの8度目。失点はリーグ11位と投手陣の整備が急務だ。

 大谷は初回、顔付近を通過した“ビーンボール”で相手捕手に「次はあなたの番ね」と笑顔で返す神対応だったが、試合後は渋い表情。3者連続弾で快勝した翌日に痛恨の敗戦で借金は再び1。今オフFAとなる大谷が希望する「ヒリヒリする9月」「勝てるチーム」はこのままだと遠ざかっていく。(柳原 直之)

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