西武・西川愛也「今年ダメだったら僕はクビだと思って…」プロ野球人生懸けた6年目

[ 2023年2月12日 08:00 ]

西武南郷キャンプでロングティーする西川(撮影・白鳥 佳樹)
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 生きるか死ぬか――。西武の西川愛也外野手(23)が、プロ野球人生を懸けたプロ6年目に挑んでいる。「今年ダメだったら僕はクビだと思って、今年に懸けています。覚醒しないとレギュラーにはなれない」。プロの厳しさを肌で感じてきた。決意を固めた男は主砲の山川に弟子入り。打撃フォームを大きくモデルチェンジした。

 変えたのは軸足の意識。これまでは左足を軸に中心に回転していたが「今は完全前さばき。明らかに変えていきたい」と踏み込む右足に変えた。打席前に右股関節に体重をかけるルーティンを取り入れた。右膝、へそが一直線になるポイントで捉えるためだ。

 「逆にポイントが良くなって、今はそっちの方が気持ちよく打ててます」と好感触がある。イチローを彷彿させる振り子打法。体重移動が大きくなることでインパクトの強さが増し、打球が伸びている。師匠の山川は目を細めて言った。「スイングは絶対、変わってるはず。去年まではどうしても(球を)打席で受けていた。早いカウントで打ちにいって、まずは自分のスイングをしていくことが大切。より体重移動を使った状態で打てるような打ち方を一緒に練習してきたので全然違うし、打てる確率は高くなっている」。練習量と弟子の目つきから覚悟は伝わってくる。

 宮崎・南郷キャンプ初の休日となった10日は、師匠と休日返上で2時間マシン打撃。11日は全体練習後に室内練習場で山野辺と午後7時近くまで打ち込んだ。西川は「山川さんはこれくらいやっているからこそ結果、成績を残していると改めて思った。僕もやるしかないし、ついていくだけ」と大きな背中を追っている。

 20年のプロ初安打以降は59打席連続無安打だが、過去は見ていない。「早く試合で投手の球を見たい」と見えているのは目の前の一日だけ。松井監督は外野陣のレギュラーを白紙を明言している。「レギュラーを獲るには打率・270以上、最低400打席以上は打たないといけない。そこを目標にやっていきたい」と西川。25、26日は侍ジャパン壮行試合・ソフトバンク戦の2試合に、サポートメンバーとして参加予定。第一戦の戦士と同じ空気を味わうことで得られるものもあるはずだ。

 キャンプは第2クールから実戦形式が始まる予定。勝負の春に挑んでいる。(記者コラム・福井 亮太)

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2023年2月12日のニュース