吉田正が118億円の打撃の極意を糸井嘉男氏に解説、「三振少なく長打も打てる、正尚しかいない」

[ 2023年2月13日 01:00 ]

吉田正尚(右)の沖縄自主トレに突撃取材した糸井嘉男氏
Photo By 提供写真

 3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する侍ジャパンのレッドソックス・吉田正尚外野手が12日深夜放送のTBSスポーツ番組「S☆1」に出演。沖縄自主トレ中に、昨季限りで現役引退した前阪神・糸井嘉男氏の密着取材を受けた。

 ソフトバンク・柳田悠岐も加わり、筋肉3兄弟として合同自主トレも行っていた2人。糸井氏はウォーミングアップに飛び入り参加し、6種類のアップで柔軟性を高めて、ともに汗を流した。

 そして打撃練習では糸井氏自らがカメラを持ち、吉田の打撃の気になるポイントを撮影していった。

 糸井氏が「(昨年の)シーズン途中くらいからトップ深くしたよね?」と聞くと、「深くなりました」と吉田。その効果から、9月に月間最多の7本塁打を放つなど、終盤の爆発で日本一をつかみ取ったという。

 吉田は「少し張るようにして、そうしたら自然にボールと距離が取れて、ヘッドが加速して長打が出てきた。打球がだいぶ変わりました。最後の方はホームランは全部(スタンドの)中段。CSや日本シリーズも」と解説した。

 昨季終盤にみせた爆発的な打撃で、このオフにはレッドソックスと5年総額9000万ドル(約118億円)という超大型契約を実現させた。その長打力を生んだ秘けつを自ら口にした。

 糸井カメラはさらに下半身にも注目した。吉田は「右足が着いた時に、左肩と一緒に左足が折れてしまう。一瞬なんですけど、右足が着いた時に、左足に残す」と説明した。打つ直前に下半身に一瞬の「ため」をつくる。強じんな下半身が可能にしているという。

 その下半身は、スポーツ庁長官の室伏広治さんに教わったメニューで細部まで鍛え上げてきたことを明かした。17年に初めてトレーニングをともにし、以来師事してきた。

 一連の動きと説明を受けた糸井氏は「体の使い方が一番理にかなっている。この身長でホームランも打ちますし。バットにどうやって力を伝えるかというのを、一番研究した選手。三振も少ないし、長打も打てる。なかなかいない、正尚以外いないかもしれないですね」と驚嘆していた。

 新天地での挑戦、そして3月に待つWBCへ。「ひっくるめて世界一です。WBCで世界一、そしてワールドチャンピオンを獲れたら最高ですよね」と掲げた吉田。糸井氏も「(サッカーの)W杯より盛り上げてもらいたい」と活躍を願った。

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2023年2月12日のニュース