ソフトB・近藤 7年42億円の超大型契約 “鷹の圧倒感”復活させる「個人的には3番か、2番」

[ 2022年12月15日 05:01 ]

<ソフトバンク入団会見>ユニフォームを着て背番号3を披露する近藤(撮影・中村 達也)
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 あの鷹の圧倒感をもう一度――。ソフトバンクは14日、日本ハムから海外フリーエージェント(FA)権を行使して加入が決まった近藤健介外野手(29)の入団会見を福岡市内のホテルで行った。7年42億円プラス出来高払い、年俸は6億円の超大型契約とみられる。打順については2、3番での活躍を希望。日本ハム時代に圧倒された強さを自身の加入で復活させる思いを明かした。(金額は推定)

 やはり何かの運命か。8月9日生まれの近藤。王貞治球団会長が監督時代につけた背番号が「89」だ。まさに「野球(8・9)」の縁を感じる男は、ライバルだった常勝軍団を思い出しながら背番号3のユニホーム姿を初披露し、ソフトバンク復活の号砲を鳴らす決意を語った。

 「強かったホークスは“圧倒”のイメージがあった。ホークスに勝つためと思ってやってきた。その“圧倒感”というのが強かったときのホークスと(今は)違う。そこがないのかな」
 今季、ソフトバンクは同率ながら直接対決の差でオリックスにリーグ優勝を奪われた。会見中に「これがあれば(優勝に)届いていたというのがあれば教えて」と質問され、率直に圧倒されていた時を振り返った。

 「中継ぎ投手の球が速いし、3割打つ打者が5、6人いた。“どうやったら勝てるんだろう”と見ていた。そういうところ(が圧倒感)と思います。しっかりと自分が結果を出し、いい効果が生まれるように。チーム全体で凄い打線になっていけたらと思います」

 12~22年まで日本ハムで11年間プレー。12年にリーグ制覇を経験し、16年に2位ソフトバンクを振り切ってリーグ制覇と日本一を味わった。一方でソフトバンクは、ライバル球団としてその間に6度の日本一と4度のリーグ優勝。「個人よりもチームの優勝、日本一を目指したい」と、あえて厳しい環境に身を置いて勝つために5球団の争奪戦の末に、ホークス入りを決めた。

 圧倒感を復活させる打線を組む上で、理想打順も明かした。「個人的には3番か、2番。そのへんがいい。任せてもらったところで何とかしたい」。11月21日、2度目の交渉で藤本監督と長谷川打撃コーチらとの昼食の席で「1番(打者)は苦手です」と正直に言った。藤本監督の構想も3番近藤、4番柳田。仕事場は見えた。

 「(推定年俸6億2000万円の)ギータ(柳田)さんよりも年俸が高いわけないんですが(笑い)。プレッシャーはある」。球団は圧倒的な待遇で球界屈指の巧打者を迎え入れた。7年42億円プラス出来高払いとみられ、推定年俸は6億円。「選球し、塁に出る。走者がいるなら、つなぐ、還す。11年間のスタイルをより明確にするのが大事。そこを全うしたい」。圧倒的な貢献度でチームを20年以来の頂点へ導く。(井上 満夫)

 ≪WBC参戦にも意欲≫〇…近藤は侍ジャパンとしてのWBC参戦にも意欲を示した。「プレミア12、(東京)五輪と学ぶことが多かったし、久々に大谷(翔平)ともやれる」と参戦を表明している元チームメートの二刀流右腕との再会も待ちわびた。代表指揮官は日本ハムでともに戦った栗山監督。「栗山監督を世界一にしてやりたいと思っています」と語気を強めた。

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2022年12月15日のニュース