西武・森 FA権行使決断!球団に意思伝える オリックス即アタックへ準備

[ 2022年11月1日 02:00 ]

打撃練習を行う西武・森
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 今季国内フリーエージェント(FA)権を取得した西武・森友哉捕手(27)が31日、球団に権利を行使する意思を伝えたことが、分かった。球団は宣言残留を認める方針で、誠意を尽くして正捕手の慰留に努める。26年ぶり日本一に輝いたオリックスがFA宣言した際は即アタックを仕掛ける構え。巨人も調査に乗り出す可能性があり、争奪戦となる。

 19年に正捕手として首位打者とリーグMVPを獲得した今オフFA市場の目玉。森はこの日最終日だった埼玉県所沢市の球団施設で行ってきた秋季練習に参加し、報道陣に対応した。権利の行使については「そのことに関してはこれからですね」と語るにとどめたが、関係者によるとその後、球団に権利を行使する意思を伝えた。

 「絶滅危惧種」とも呼ばれる、屈指の打てる捕手。19年は打率・329で史上4人目の「捕手での首位打者」に輝き、攻守でチームをリーグ2連覇に導いた。今季は右手人さし指骨折の影響から102試合で打率・251、8本塁打ながら勝負強いここぞでの打撃は健在だった。後半戦は主に3番打者として、逆転で3位に滑り込むCS出場に導いた。

 入団から9年間過ごしたチームへの愛着を感じていて、FA行使の正式発表後、球団と話し合いを重ねるとみられる。一見やんちゃながら人懐っこい性格で先輩からかわいがられ、後輩に丁寧に助言を送る姿も目立つ。技術面だけでなく、チームに大きな影響力を持つ正捕手。球団は全力で慰留に努めていく。

 残留を含め、複数球団による争奪戦は必至だ。オリックスは権利を行使した場合、即座に獲得へ動く方針を固めている。吉田正がポスティングシステムを利用してメジャー挑戦する可能性があり、一番の補強ポイントは「打線強化」だ。捕手の層は厚く、若月と伏見の併用でリーグ2連覇を達成。打力が買われて一塁を守る頓宮もいるが、森は外野での出場経験もあり、DHも含め起用の幅は広い。

 巨人も今後調査に乗り出す可能性がある。森は5日から強化試合を行う侍ジャパンに選出されていて「(日本の名に)恥じないプレーをしないといけない」と語り、CSファーストS敗退後も練習を重ねてきた。近く権利の行使を正式発表するとみられ、争奪戦のゴングが鳴る。

 ≪手続き期間開始 期限9日まで≫プロ野球のフリーエージェント(FA)有資格者が権利行使できる手続き期間が31日に始まった。日本ハム・近藤、阪神・西勇と岩貞らは権利行使を含めて熟考中。西武・外崎や阪神・岩崎はFA宣言した上での残留を表明し、広島・西川と野間は行使せずに残留することを発表している。有資格者として公示されている109選手は9日までに在籍球団に意思を通知すれば10日にコミッショナーからFA宣言選手として公示され11日から他球団とも契約交渉が可能となる。

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2022年11月1日のニュース