【槙原寛己氏 視点】文句ない投球内容だった朗希 わずかなタイミングのズレが失点生んだ

[ 2022年9月2日 21:46 ]

パ・リーグ   ロッテ0ー1オリックス ( 2022年9月2日    ZOZOマリン )

<ロ・オ>先発の佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテの佐々木朗希投手(20)が2日のオリックス戦(ZOZOマリン)に先発し、わずか97球で、9回4安打1失点と好投したが、打線の援護なく、プロ初の完投負けで4敗目(8勝)を喫した。チームは5連勝を逃した。この日の投球を、本紙評論家の槙原寛己氏(59)が分析した。

 負けて強し。9回完投負けのロッテ・佐々木朗は、文句ない投球内容だった。球数を少なく、フォークの落ちは抜群。9回に最速161キロを出したように余力も残していた。

 惜しむらくは、シュート回転して抜ける直球が何球かあったことだろう。唯一の失点となった5回、先頭の頓宮への死球も抜け球だった。胸や左肩が少しだけ早く開いたのが要因だが、それも上半身と下半身のわずかなタイミングのズレだ。シュート回転して甘く入って打たれる怖さのある球ではなかった。

 オリックスは初回に連続セーフティーバントを試み、さらに後続も3回まで5人がセーフティーバントの構えを見せた。簡単に点は取れないと踏んで打ち崩せなくても、どんな形でも得点をという攻めだ。これが9月の戦い方。こういうシビれる戦いの中、この日のような投球をすれば2桁勝利も規定投球回クリアも可能だ。佳境の9月、佐々木朗の力なくしてロッテの優勝争いは考えられない。

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