阪神・井上が「4番デビュー打」　3番・佐藤輝の中前打に呼応「うまく飛んでくれた」

練習試合   阪神2ー2楽天 （ 2021年2月16日    宜野座球場 ）

＜神・楽＞4回無死一塁、井上は左翼線二塁打を放つ（一塁走者・佐藤輝、撮影・大森　寛明）
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　“大役”にも気負うことなく快音を響かせた。4番に座った阪神・井上が持ち前の長打力でアピール。見せ場は1点ビハインドの4回に迎えた第2打席だ。

　「走者がいたので、負けてる展開で何としても走者を進める形の中で長打が出たのは良かった」

　先頭で中前打を放った佐藤輝を一塁に置き、楽天の左腕・池田駿が投じた140キロ直球を鋭いスイングで捉えた。左翼線を破る二塁打で好機拡大。「（内角への厳しいボールも）うまく反応できたというのが一言。切れることもなかったし、うまく飛んでくれた」と振り返った。その後、1死から原口の中前打で二塁から一気に生還。有望株コンビとして連打を決め、一時逆転劇を演出した。

　「一本出ることでほっとするし、また気も引き締まる。この一本をきっかけにもっとアピールしていきたい」　

　14日の広島戦に4番でスタメン出場予定だったが、プレーボール直前の豪雨で中止となっていた。仕切り直しの一戦で結果を残した19歳に、矢野監督は「厳しいボールを打てたんじゃないかな。（6回の）キャッチャーフライも良いポイントで振れている」と及第点。凡打の内容も含めて確かな成長を認めた。

　初回の左翼守備でも、捕球後に勢い余ってフェンスにぶつかるガッツも披露。「打球判断はだいぶ良くなってきている。レベルアップもしていかないと（1軍に）残っていけない」と表情を引き締めた。激しい競争にさらされる日々が、虎の若き大砲を強くする。
　（遠藤　礼）