【惜別球人】ソフトB・西田 V支えた円陣の爆笑メーカー

[ 2020年12月30日 05:30 ]

ナインに笑顔で迎えられる西田は、ムードメーカーとしてチームを支えた
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 20代の若手も、40代の大ベテランも、現役を終えた後、さらに長い人生が待っている。今年は上下2回で掲載する年末恒例「惜別球人」の第2回は、パ・リーグ編。グラウンドで発揮したそれぞれの個性を生かすべく、新たな道へ踏み出す。

 チームが4年連続日本一を達成した翌日の11月26日。球団から戦力外通告を受けた西田は「続けるのか新たな道を進むのか。いろいろな人に相談して決めたい。人生は長いので」と揺れていた。

 球団からは広報としての再出発を打診された。約1カ月、考え抜いた末に「自分の中ではスッキリした気持ち。やることはやったというものがあったので」とユニホームを脱ぐことを決めた。

 17年オフに楽天からトレードでソフトバンクに移籍。11年間の現役生活を振り返り「一番の思い出はトレードを経験したときですね。その印象が強いです」と3年前のことを懐かしんだ。

 チームにはすぐに溶け込み、ムードメーカー役も買って出た。試合前の円陣では、松田宣から声出し役に指名されることが多かった。ポケットに仕込んだスルメを取り出し「“あたりめえー(当たり前)”のことを“あたりめえー”にやりましょう」とナインの爆笑を誘ったことも。今オフ、ファンミーティングで柳田も「哲っちゃんの声出しは面白かった」と口にしていた。

 「名刺もたくさん用意して、一から頑張ります」と西田。社会人として持ち前の明るさを前面に出し、第二の人生のスタートを切る。(川島 毅洋)

 ◆西田 哲朗(にしだ・てつろう)1991年(平3)9月4日生まれ、大阪府出身の29歳。関大第一から09年ドラフト2位で楽天入り。17年にトレードでソフトバンク移籍。1メートル80、85キロ。右投げ右打ち。

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2020年12月30日のニュース