阪神・近本 2年目のジンクス打破だ! 二塁到達タイム昨季より短縮、2年連続盗塁王が現実味

[ 2020年5月29日 05:30 ]

自主練習する近本 (阪神タイガース提供)                                                           
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 阪神の近本光司外野手(25)が28日、甲子園での集合練習後にオンライン取材に対応。盗塁における二塁到達タイムが昨季より速くなっていることを明かし、試合数が減る中で目標の盗塁数に「昨季超え」を掲げ、2年目のジンクス打破を誓った。チームは、29日に紅白戦を実施予定。2年連続盗塁王に向け、6月19日に開幕するシーズンへの準備を加速させる。

 昨季に記録した36盗塁を、今季予定する120試合に換算すれば30盗塁。単純計算した場合の話で、実際は相手の警戒をはじめとする幾多の障壁が立ちはだかる。それでも、近本が設定する2年目の到達点は、もっと先にある。

 「今年は143試合じゃないけど、盗塁は120試合の中で昨年の数を目標にして、昨年の数以上にやっていかないといけないと思っています」

 6月19日開幕で120試合――が決定してから3日しか経っていない中で明確な目標を掲げたのは、相応の手応えがあるからだろう。昨秋に本格着手した速度を落とさないスライディングは「感覚がいい」と完全習得に向けて順調そのもの。今春キャンプで挑戦した、盗塁における塁間歩数を12歩から14歩に増やす取り組みは最終的に断念したが「それまでの12歩よりタイムが良くなっている」と結果的にスピードアップにつながった。

 「開幕までの実戦で、自分の感覚やタイムやスタートだけじゃなく、ピッチャーがいる中で走るという状況でやっていかないといけない。そのためには塁にも出ないと」

 磨き上げた武器で昨年を上回るために、走攻守すべてで実戦感覚を養っていく。3月25日の練習試合・DeNA戦(横浜)以来の実戦となる29日の紅白戦は2番起用が予想される。「理想はいっぱいある」と話し「昨年の併殺の数を見ても、思い切って打ちにいってもいいのかなと思います」と攻撃的な2番像を求めるつもりだ。

 矢野監督からは「もう一回、盗塁王。(打率)3割もまだ到達していないんでね。もっと高いレベルを目指しながら2年目のジンクスをぶち破ってほしいと思います」と期待を寄せられた。球団の2番打者として打率3割超え&盗塁王なら03年赤星以来となる。2年目のジンクスもろともあらゆる壁をぶち破り、超えていく――。そんな姿を、野球欲に飢えた虎党に届けてみせる。(巻木 周平)

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2020年5月29日のニュース