ソフトB・栗原 特大弾で初開幕スタメン猛アピール!本職捕手から外野争い殴り込み

[ 2020年5月29日 05:30 ]

紅白戦   紅組0-7白組(特別ルール) ( 2020年5月28日    ペイペイドーム )

ソフトバンク紅白戦の3回1死一塁、栗原陵矢は右越えに2点本塁打を放つ(投手・石川柊太)
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 ソフトバンクの栗原陵矢捕手(23)が28日にペイペイドームで行われた紅白戦の3回に右翼席中段へ特大の2ランを放った。本職は捕手だが、打撃力を生かすため今季は一塁や外野の練習をこなしてきた6年目。デスパイネ、グラシアルが開幕は不在となる可能性が高い。6月19日、自身初の開幕スタメンへ、大きなアピールとなった。

 打球が上がった瞬間、三塁を守っていた松田宣が叫んだ。「えぐい、やばい、えぐい!」。2―0の3回1死一塁。「3番・捕手」で先発出場した栗原が、石川の初球を完璧に捉えた。右翼席中段まで運ぶ特大の120メートル弾に「走者が一塁にいたので何とか一、二塁間にと思った。引っ張れる球が来たので思い切って行った結果、ホームランになって良かった」と振り返った。

 昨年は5年目で初の開幕1軍入りを果たし、自身最多の32試合に出場した。6年目の今季は、打撃面でのアピールを続け、本職の捕手以外にも一塁や外野の練習もこなしてきた。この日は途中から左翼のポジションに就き、5回には二盗も成功。走攻守でアピールし「どんどんアピールを続けていきたい」と引き締めた。

 自主練習中は自宅で「動画研究」。同じ左打者の巨人・丸や西武・森、オリックス・吉田正らのフォームなどをチェックし「しっかり振る中で率を残せるバッターが自分の中で理想」と語る。丸の遅球打ちの練習を導入するなど、練習方法にも工夫を凝らし、打撃力を磨いてきた。

 キューバに帰国中のデスパイネ、グラシアルは出国ができない状態で、6月19日の開幕時には不在となる可能性が高い。バレンティンがDHに入る場合、外野手は中堅・柳田が確定で、左翼、右翼のポジションを長谷川、中村晃、上林と争う。この日は上林も3安打2盗塁をマーク。争いは激化している。

 24日のシート打撃でも本塁打している栗原の開幕スタメンの可能性について、工藤監督は「今の段階では言えないが、有力な選手の一人」と期待を寄せた。「年男なので頑張りたい。(6月の)練習試合が終わった時に3割を目標にしたい」と栗原。開幕までの実戦は紅白戦2試合と練習試合12試合。競争を勝ち抜き、開幕戦の舞台に立つことだけを考えプレーする。(川島 毅洋)

 ◆栗原 陵矢(くりはら・りょうや)1996年(平8)7月4日生まれ、福井県出身の23歳。春江工では1年春から正捕手を務め、2年春に甲子園出場。3年時にはU18日本代表の主将を務めた。14年ドラフト2位でソフトバンク入団。17年6月13日の巨人戦に代打として1軍初出場。昨季は32試合に出場し、1本塁打、7打点、打率・231だった。1メートル79、75キロ。右投げ左打ち。

 《柳田首周辺張り欠場》○…柳田が首周辺に張りを訴え、紅白戦を欠場した。工藤監督は「練習の時にちょっと張りが出たので大事を取った」と説明した。また、明石はこの日のウオーミングアップ中に腰の張りを感じたため、紅白戦を欠場した。

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