阪神・梅野 ナショナルズ捕手の“壁”に刺激

[ 2019年10月24日 14:50 ]

阪神秋季練習 甲子園のスタンドで階段ダッシュを繰り返す梅野(撮影・大森 寛明)
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 「世界一」を決める熱戦を、選手たちは各々、独自の視点で目にしている。日本時間23日に開幕したアストロズとナショナルズによるワールドシリーズ。阪神随一のメジャー通である捕手の坂本は、初戦からコールとシャーザー、2戦目はバーランダーとストラスバーグというマッチアップとなった豪華な投げ合いに目を輝かせるが、まず口にしたのは、意外な点だった。

 初戦はシャーザー、2戦目は両投手が初回に失点したことを挙げ「あのレベルの投手でも立ち上がりは難しいんですね」と驚嘆。バッテリーにとって永遠のテーマなのかもしれない「立ち上がりの難しさ」をテレビ越しに痛感しているようだった。一方で「(エース級から)打つ方もすごいんですけどね」と振り返ったのは2戦目の初回に先制2ランを叩き込んだアストロズの主砲・ブレグマン。実は、明大に在籍していた13年に開催され、日本代表に選出された「第39回日米大学野球選手権」で対戦した米国代表に名を連ねていた。当時は同じ大学生でも6年たった今、メジャーを代表するスラッガーに上り詰めた同世代の1人にも大きな刺激を受けていた。

 今季、129試合に出場し打撃3部門でキャリアハイの数字をマークした梅野はナショナルズの捕手、カート・スズキに注目。初戦からシャーザー、ストラスバーグの大きく曲がりワンバウンドする変化球を懸命にストップ。自身も「梅ちゃんウォール」と称される秀逸なブロッキング能力を誇るだけに「人それぞれ動きが違うので、参考になるとかは無いですけど、(スズキ選手も)ボールの軌道をしっかり予測してるんだなと感じた。そうじゃないと、なかなかあんな変化球をバンバン止められない。自分もドリスのフォークならここで跳ねてとかをイメージしておかないと止められないので」と納得の様子だった。

 日本シリーズは終了したものの、海の向こうで繰り広げられる最高峰の戦いを多くの選手が注視している。ちなみに、坂本は「それでも僕は…」と0勝2敗と苦境に立たされたアストロズの逆転での世界一を予想した。(記者コラム・遠藤 礼)

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2019年10月24日のニュース