西武 秋山3年連続20号弾でM灯返し パ初20発和製クインテット

[ 2019年9月14日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6―1ロッテ ( 2019年9月13日    メットライフD )

6回2死二塁、2ランを放つ秋山(撮影・尾崎 有希)
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 20発和製クインテットが完成だ――。西武は13日、ロッテに6―1と快勝し、首位・ソフトバンクに再び0ゲーム差と迫った。4点リードの6回には秋山翔吾外野手(31)が右翼席へ20号2ラン。「獅子おどし打線」から山川、中村、外崎、森に続く5人目の大台到達で、パ・リーグでは史上7度目のタイ記録となった。リーグ連覇を懸けた戦いも残り11試合。きょう14日の結果次第では優勝マジック10が点灯する。

  絶対諦めない。チームを鼓舞する一撃だ。6回2死二塁、秋山が内角スライダーを強振。強烈なライナーで3年連続の20号を右翼席中段に叩き込んだ。

 「先に20号を打った人たちに置いていかれていたので、シーズンが終わるまでに1本打ちたいと思っていた。勝てたことに喜びを感じています」

 前夜、ソフトバンクとの今季最後の対決に敗れ、一日で首位から陥落しマジック点灯を許した。それでも秋山はチームの士気の高さを感じていた。

 「昨日の終盤に点を取って“まだいける”というのがあった。みんなの表情を見ていたけど、悲観的なところもなかった。このチームのカラーなのかな」

 初回に4番・中村が左越え二塁打を放ち、リーグトップの119打点目で先制するなど、3回で4―0と主導権を握った。そして6回、主将のダメ押し弾は、ラストスパートを加速させるためのムチでもあった。

 チーム防御率4・38でリーグワーストながら、同3・61でトップのソフトバンクと優勝を争う。打ち勝つことが勝利への近道だ。秋山の20号到達で08年の西武以来、リーグ史上7度目の20発クインテットの誕生。全て日本選手による達成はリーグ初の快挙だ。

 残り11試合も打ち続ける。辻監督もご満悦だ。4回、左飛に倒れた後、秋山に「引っ張れ、ホームラン打てよ」と声を掛けた。まさかの予言的中に、秋山は「監督のアドバイスのおかげというのは過言だと思います。間が悪かったかな…」と冗談めかしつつも、そのひと言に感謝した。

 2位ながら、マジック12の首位ソフトバンクとの差はわずか勝率2厘。きょう14日にロッテに勝ち、ソフトバンクが日本ハムに敗れればマジック10が点灯する。「優勝争いをしながらあと10試合くらいできる。気持ちを切らさずにできるのは喜び。最後に(優勝を)勝ち取ったら違う喜びになる」。三塁打が出ればサイクル安打だった8回、秋山は一ゴロに倒れたが「それよりも明日以降の打席に、自分の形で入れるようにアプローチした。後悔とかはない」と力を込めた。全ては逆転Vへ勝ち続けるためだ。 (春川 英樹)

 ≪データ≫西武は今日にも首位再浮上の可能性があるが、優勝へのマジックナンバーが点灯するのは西武○、ソフトバンク●の場合のみでマジック10。その他のケースでは、西武が首位に立った場合も含め全てソフトバンクのマジックがM10か11になる。

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