公立の星 愛知・西尾東、山田 長身からの最速144キロ、スライダーも独特

[ 2019年7月5日 10:00 ]

山田紘太郎投手(西尾東) 
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 「令和初の甲子園大会」となる第101回全国高校野球選手権大会(8月6日開幕、甲子園)の出場校を決める地方大会は6日に大阪、兵庫など14大会が新たに開幕し本格化する。最速163キロを誇り令和の怪物と称される大船渡の佐々木朗希投手(3年)が注目を集める中、佐々木同様に「公立の星」として聖地を目指す各地の好投手に迫った。

 秘められた能力は計り知れない。1メートル84の長身から投げ下ろす直球は捕手のミットへ一直線に糸を引き、スライダーも独特の軌道を描く。西尾東(愛知)の山田は「公立ではウチが一番、甲子園を狙える。このメンバーで絶対に行きたい」と初の聖地に向け、力を込めた。

 岩津中では軟式野球部に所属し3年時の球速は「120キロ出ないくらい」。高校入学を見据え60キロ台だった体重を約10キロ増量し入学後は体の使い方や瞬発系トレーニングを積極的に学びMAX144キロまで伸ばした。背番号1で臨んだ昨秋県大会で愛知産大三河、享栄、至学館と甲子園出場経験のある強豪を次々と撃破し4強入り。「自分のベストを出せば強い相手も抑えられる」と自信をつかんだ。

 同世代の好投手の動画を見るのが日課。大船渡の佐々木については「柔らかい。腕のしなりがすごい」と尊敬するが「超えたいです」と野望も口にした。

 大先輩にプロ野球最多1002試合登板、通算407セーブを記録した岩瀬仁紀(元中日)がいる。OBで岩瀬の1学年下だった寺沢康明監督(44)から聞く逸話を血肉にしてきた。「誰に何を言われなくても、人一倍まじめに練習に取り組んでいたと聞きます」。ひたむきに練習を積み重ね、着実に潜在能力を開放していく。(桜井 克也)

 ◆山田 紘太郎(やまだ・こうたろう)2001年(平13)12月25日生まれ、愛知県岡崎市出身の17歳。恵田小1年から「岡崎ボーイズ」で野球を始める。岩津中では軟式野球部に所属。西尾東では1年秋の県大会からベンチ入りし2年秋から主戦投手。最速144キロにカーブ、スライダー、チェンジアップを操る。趣味は映画鑑賞。1メートル84、79キロ。右投げ右打ち。

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