巨人“育成の坂本”が岡本K斬り!準硬式野球部出身 3年目「勝負の年」

[ 2019年2月4日 06:11 ]

巨人・春季キャンプ ( 2019年2月3日 )

自らサインを出す坂本工(撮影・森沢裕)
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 一球一球に魂を込めた。巨人紅白戦で2軍の先発を務めた育成右腕・坂本工。2回を投げ、1軍打線を無安打無失点にねじ伏せた。

 「2月3日に試合があると聞いた時から、この日に合わせて調整してきた。まずは一つクリアできた」

 1軍4番の岡本も封じた。2回先頭で迎え「良い打者なので、インコースをびびらず攻め続けないと抑えられない」と、臆せず腕を振った。内角を印象づけ、フルカウントから外角スライダーで見逃し三振。昨季3割、30本塁打、100打点の打棒を狂わせた。

 「育成だ、となめられていると感じることもある。岡本を抑えることが一番のアピールになると思った」。座右の銘は「攻撃は最大の防御」。投球で示し、原監督から「秋(のキャンプ)から継続して非常に良い印象」と称賛された。

 経歴は異色だ。関学大の準硬式野球部出身。硬式でプレーした関西学院ではベンチ入りできず、試合に出る道を求めて準硬式球を握った。大学2年で、外野手から憧れていた投手に転向。4年生の春にリーグMVPに輝くと、9月から夢のプロ入りを目指して硬式球で練習を始めた。就職活動をやめて退路を断ち、育成ドラフト4位で指名された。

 地道に練習を重ね、17、18年と秋季キャンプのメンバー入り。昨秋は実戦3試合で6回無失点と結果を出し「本当に勝負の年」という今季を迎えた。育成3年目は野球協約では原則として、支配下登録という目的達成へのラストイヤーとなっている。年俸370万円の背番号006。「自分にプレッシャーをかけてやっている。何が何でも支配下を取るという思い」と言葉に強い意志を込めた。 (岡村 幸治)

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2019年2月4日のニュース